夜桜11 ページ11
その中で私たちは鳥のように高く飛ぶ。
そこから見えるものは凄く小さくて綺麗できっとタワーの上からでは満足できない。
電車より早く着くと言ってもそれなりの時間はかかるようだ。
そこでオロチは少しだけ私と話をした。
それは主に妖怪についてだ。
オロチ以外にも妖怪は沢山いるようで普段人には見えないらしい。
私の住んでいるところには妖怪も沢山いるらしいが私は一度も姿を見たことがなかった。
なのにオロチだけ見えるようになったのは何故だろう。
それはオロチにも分からないようだ。
ただし、人間にも稀に妖怪が見える中更に子どもだと見える力が大人よりも強いらしい。
理由は分からないけどたまたまなのかな。
「あ、見えてきた」
山と山の隙間から太陽の光が反射され、きらきらと輝く海が見えた。
近くの木陰で降ろされると私は一目散に海へ走っていった。
波の音と潮の香り。
これが海。
反射された光が眩しい程に輝く。
「あっ、ねぇねぇ海の家あるよ‼なにか食べよーよ‼」
ばっとオロチの方を振りかえると自分でもびっくりする程のテンションの上がりように急に恥ずかしさを覚える。
「ご、ごめん……」
「……謝る必要は無いだろう。昼までまだ時間はある。それまで遊べばいい」
オロチは私が背負っていたリュックを持つと中からビニールシートを日陰のところに敷き、そこへ座った。
誘った本人は遊ばないのかと少しばかりムカついたけど折角こんな綺麗な海へ来れたのだからそれは忘れて海に入ってみようと思った。
私は服を脱ぎ、オロチに投げつけると一目散に海の方へ走った。
本当は可愛い水着とか着たかったけど私にはスクール水着で充分だった。
他に遊びに来ている子たちは皆フリフリの付いた可愛い水着を着ていて正直羨ましかった。
「えいっ」
その場で倒れ込んでも全然痛くない。
潜ってはぷっかり浮く。
学校のプールとは全然違う。
気付かない感情それは分からない。
知らない。
だけど、知ろうとはしないし分かろうなんてしない。
23人がお気に入り
「オリジナル」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
剣城京菜(プロフ) - 私も最初映らなかったのでおかしいなと思って何回か試したんです。でも直らなくてずっと放置してました(汗)つい今試してみたらきちんと表示されたのでもう大丈夫だと思います!ありがとうございました!!これからもより良いものが作れるように頑張りますっっ (2017年10月8日 22時) (レス) id: d8b1658e8e (このIDを非表示/違反報告)
青鯖。(プロフ) - あの、表紙の絵が半分より下が映ってないです…。最初はネット繋がり悪いのかな?って思ったんですけど、多分半分しか貼れてないと思います…違ったらすみません汗 夜桜語りも面白かったです!応援してます!長文失礼しました!! (2017年10月8日 19時) (レス) id: 87d9268c5a (このIDを非表示/違反報告)
剣城京菜(プロフ) - アミュレットさん» ありがとうございます!これからも頑張りますっっ! (2017年9月8日 20時) (レス) id: d8b1658e8e (このIDを非表示/違反報告)
アミュレット - 新作が出来て、嬉しいです(^^)これからまた、頑張って下さい! (2017年9月8日 18時) (レス) id: f05737ad1b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:剣城京菜 | 作成日時:2017年9月1日 18時