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「もう帰ろうよ」
散々水中で遊んだ私達はすっかり体が冷え切っていた。
そろそろ戻ろうと水から上がり、帰り道を歩いていた。
最初は水を含んで服が体に張り付いたが、暑い日差しのおかげで直ぐに乾いた。
「今日はもう帰るから、じゃあな」
2人は走って帰って行ってしまった。
私と男の子は2人が見えなくなるとまた歩き出した。
「ねぇ、なんで名前教えてくれないの?」
と、私は男の子に尋ねた。
昨日の夜男の子から聞いてきたのに自分は名乗らないとは如何なものか。
何故教えてくれないのか疑問だった。
「……賭け」
男の子はそう答えた。
「賭け?」
私は聞き返した。
「Aはこの村は好きか」
その問いに私は首を縦にふった。
「ずっとここに居たいけれど……それはちょっと難しいかもしれないよ。流石に死ぬまでご飯貰って住まわせてもらうわけにはいかないし……かといって自立出来るような年じゃないから……」
「……そんなに心配することではないと思うが。だが……」
男の子は言葉をつまらせた。
「……? 言いにくいことなら無理しなくていいよ」
「……すまない」
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剣城京菜(プロフ) - アミュレットさん» ありがとうございます、頑張ります(^_^) (2017年3月28日 22時) (レス) id: d8b1658e8e (このIDを非表示/違反報告)
アミュレット - 初めまして!この小説は、とても面白かったです(≧∇≦)これからも、応援します! (2017年3月28日 14時) (レス) id: f72bc11f9a (このIDを非表示/違反報告)
剣城京菜(プロフ) - ライラさん» ありがとうございます^ ^頑張ります!! (2016年3月28日 2時) (レス) id: cbfb8f7736 (このIDを非表示/違反報告)
ライラ(プロフ) - 面白いですね!!続きが楽しみです、頑張ってください(o^^o) (2016年3月27日 12時) (レス) id: 28c829f7f7 (このIDを非表示/違反報告)
剣城京菜(プロフ) - りんごさん» ありがとうございます^ ^ (2016年2月1日 20時) (レス) id: cbfb8f7736 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:剣城京菜 | 作成日時:2016年1月11日 11時