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「……木登り私出来ないよ」


「俺も」


2人は男の子の方を見た。

男の子も木登りは出来ないようで首を横にふった。

だいたい3m程の高さ。


「棒あったら届くかな」


「鍬でも借りに行くか〜」


そう言って三人は来た道を戻り始めた。


「どこか飛んでいかないか見張っててくれ」


私を置き去りにして三人は姿を消してしまった。

仕方なく私はどこか飛んでしまわないか上を見上げた。


「……私だって好きなものを好きって言いたい」


そう呟いた。

ふと、まわりを見回した。

誰1人として姿は見えない。


「届きそう……だけど」


木から離れ、勢いよく木に駆け上った。

それ程高くないし、あっという間に白い布が引っかかった木の枝まで到達した。

白い布を掴んだ時、下の方から声が聞こえた。

そこにはさっき棒を取りに行ったはずの三人と、おばさんが1人居た。


「な、なんで……っっ!! え、きゃっっ」


動揺して足を踏み外した。

今まで目に見えていたものは逆さまになる。

同じようなことがつい最近もあったような気がする。


「う……っっ」


なにも痛みを感じなかった。

目を開けると、何故か男の子が直ぐ目の前にいた。

数秒間目と目があった。


「……怪我はないか」


男の子が言葉を発したことでようやく我に返った。


「う、うん……」


私が男の子に乗っかってしまっていることに気づき慌てて退いた。


「ご、ごめんなさい……怪我ない……?」


「大丈夫だ」


男の子はさっと立ち上がった。

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剣城京菜(プロフ) - アミュレットさん» ありがとうございます、頑張ります(^_^) (2017年3月28日 22時) (レス) id: d8b1658e8e (このIDを非表示/違反報告)
アミュレット - 初めまして!この小説は、とても面白かったです(≧∇≦)これからも、応援します! (2017年3月28日 14時) (レス) id: f72bc11f9a (このIDを非表示/違反報告)
剣城京菜(プロフ) - ライラさん» ありがとうございます^ ^頑張ります!! (2016年3月28日 2時) (レス) id: cbfb8f7736 (このIDを非表示/違反報告)
ライラ(プロフ) - 面白いですね!!続きが楽しみです、頑張ってください(o^^o) (2016年3月27日 12時) (レス) id: 28c829f7f7 (このIDを非表示/違反報告)
剣城京菜(プロフ) - りんごさん» ありがとうございます^ ^ (2016年2月1日 20時) (レス) id: cbfb8f7736 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:剣城京菜 | 作成日時:2016年1月11日 11時

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