正反対のふたり。−岩田剛典−

Episode.18 ページ20

哲也side









.









.









.









あれからAは起きたばかりで体力もなかったせいか、すぐに寝てしまった。



腕の治療だけは済ませて、病室をでた。









.









.









涼「あ、哲也先生！ちょっといいですか？」









.









哲「あぁ、どうした？」









.









.







涼「さっきナースステーションに警察の方が来て…。たぶん岩田先生の…。」









.









.









警察……。




直人の件か。Aにとっては苦痛の時間になるだろうな。









.









.








哲「いまは？もう帰った？」









.









涼「はい、先ほど。A、大丈夫ですかね。」









.









哲也 「これから忙しくなるぞ。Aのケアも含めてがんばろうな。」









.









涼「はい！」









.









.









.









あれから数日してまた警察がきた。









.









.









涼｢あの、ですから！お教えすることは出来ません！｣









.









哲｢涼太、どうした？｣









.









涼｢あ、哲也先生…。すいません、うるさかったですか？｣









.









哲｢いや、大丈夫なんだけど…こちらは？｣









.









？｢申し遅れました、私警視庁捜査一課の橘と申します。｣









.









哲｢丁寧にどうも。で、警察の方がなんのご用で？｣









.









橘｢岩田Aさんの件で。先生が担当医なんですよね？｣









.









哲｢そうですが…Aには会わせられませんよ？まだ十分に回復していませんから。｣









.









橘｢そうですか…ではまた後日伺います。｣









.









哲｢ごめんな、涼太。巻き込んじゃって。｣









.









涼｢こっちこそ大声出して…哲也先生、当直明けなのに。ごめんなさい。｣









.









哲｢いやいや、それぐらい大丈夫だよ。俺、Aの様子みてくるけど行くか？｣









.









涼｢いきます！！｣









.









.









哲｢A？…おはよう。｣









布団を被っていて、顔は見えないが起きていることだけはわかった。

Episode.19→←Episode.17

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す