Episode.12 ページ14
その頃…
哲也side
哲「登坂君?落ち着いた?」
臣「はい…ケホッ・・・だいぶ。」
哲「ちょっとごめんね。」
聴診しようとすると…
臣「あっ…。」
登坂君はそういって座っていたベッドの端に逃げてしまって。
哲「おっと、ごめん。」
臣「…」
先に体より心のほうがいいみたいだね。
哲「登坂君?」
そういって、震えている体をさすろうとすると、
臣「ビクッ…。」
哲「大丈夫だ、落ち着け。」
臣「いやっ...。」
哲「大丈夫、今は俺しかいないから。」
臣「哲也...せんせ。...俺の話...聞いてくれますか?」
哲「あぁ、ゆっくりでいいからな。」
臣「俺、親から嫌われてるんです。俺は母さんの愛人の子だから。」
哲「.....。」
臣「だから、今の父親にすげー嫌われてて。邪魔者扱いされて、殴られて。でもこんな俺でも母さんは俺を守ってくれてたんです。あんたは私の子だからって。」
臣「でも母さんも俺を庇って父親に殴られてたから、母さんは病んじゃって。父親もそれをいいことに俺への暴力がどんどんエスカレートしていって。」
臣「そんなときに隆二っていう俺の親友があの家から連れ出してくれて、今俺はそいつんちにいるんです。でも隆二にも迷惑かけられないから、ときどき家に帰って父親に...暴力...受けてるんです。」
臣「だから、だからっ...」
哲「もういいよ。辛かったな、だから身体触られんのがイヤなのか?」
臣「はい、すいません。俺の身体見たら、みんな離れていくから。」
哲「そんなことない。俺ね、登坂くんみたいな子何人も見てきた。登坂くんより酷い子もいた。でもみんな、揃っていうんだ。私が悪いから親に殴られるって。でも登坂くんはちゃんと救ってくれる人がいた。俺、ちょっと安心したよ。」
そう、身寄りがなくて、誰も助けてくれない。
そんな子もたくさんいた。
Aも同じように父親も母親も味方じゃない。
だから俺達が味方になるんだ。
臣「哲也先生、俺...信じていいんですよね?」
哲「あぁ、当たり前だ。」
そのあと登坂くんは泣き崩れた。
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はる - お久しぶりです。更新楽しみにしてます(^_-)-☆ (2015年11月28日 11時) (レス) id: dca81e5fe5 (このIDを非表示/違反報告)
華 - 楽しく読んでいます♪更新頑張ってくださいね♪応援しています!ファイトです(((о(°▽°)о))) (2015年11月25日 21時) (レス) id: 08d6c6c805 (このIDを非表示/違反報告)
白濱ちなり(プロフ) - はじめまして。感動しました。すごく深いお話ですね。切ないというか、私はこの作品すぐに大好きになっちゃいました///これからも頑張ってください!亀でも全然待ちます! (2015年10月4日 1時) (レス) id: a413754f82 (このIDを非表示/違反報告)
あかね(プロフ) - 優子さん» いつもコメントありがとうございます!これからどんどん進んでいきますよー笑お楽しみに! (2015年9月28日 20時) (レス) id: bfbbb60aad (このIDを非表示/違反報告)
優子 - 読みました。主人公ちゃん大丈夫かな?心配だよ。あんな親ならいらないですね。 (2015年9月28日 12時) (レス) id: 059e629431 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あかね | 作成日時:2015年8月13日 2時