なむおりふれんず！ (ページ10)

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ノイズって？ページ10

きさま「……なんだよその聞いてんだか聞いてないんだかわかんねぇ返事は」
さいたま「だって初めて聞く名前だし、その子がどんな子なのかわかんないんだもん」
きさま「……その子…………言っとくけど俺たちと違って曲の魂じゃねえぞ？」
さいたま「違うの？」
きさま「ちげーよ」

そこまで言うと、きさまはローテーブルを挟んでさいたまが座る場所の反対側に胡座をかいた。そしてそのまま身を乗り出し、右の手で頬杖をついた。さいたまもまたテーブルへと身を乗り出し、机に突っ伏すような体勢できさまの方に顔を向けて話の続きを促した。

さいたま「それで、そのノイズってどんなのなの？」
きさま「簡単に言うと寄生生物みてえなもんらしい」
さいたま「……寄生？操られちゃうの？」
きさま「あぁ。取り憑かれると体も心も言う事を効かなくなっちまって、目の前にあるもん全部見境なく破壊しちまうようになるらしいぜ」
さいたま「えっ……」

さいたまは突っ伏すように乗り出していた身を起こし、手を膝の上に置き右手を握りしめた。そして少し不安げな表情をして、きさまに一つ訊ねた。

さいたま「……会っちゃったらどうすればいいの……？」
きさま「取り憑かれる前にぶっ殺すしかねえな」
さいたま「きたちゃん……もし会っちゃっても……私でも倒せる？」
きさま「……わかんねぇ。ノイズにも色々いるらしいし、そいつ次第だな」
さいたま「そっか……」

さいたまは先程よりも更に不安げな表情になって俯いた。それを見兼ねたきさまは今まで頬杖をついていた右腕を伸ばし、さいたまの左肩にポンっと置いた。
肩に手を置かれたことで顔を上げたさいたまに対し、彼は優しく微笑んでこう告げた。

きさま「まぁ、俺もまだまだ戦えるしな。お前には絶対手を出させないようにするから、取り敢えずは安心してくれ」
さいたま「本当に……？」
きさま「あぁ」

それを聞いたさいたまは安心したように顔をほころばせ、「ありがとう」と言って肩に置かれていた彼の手を取り握りしめた。
そしてそのまま、そうだ、と言いきさまに問いかけた。

さいたま「今日の夜さ、縁日っていうのがやるみたいなんだけど一緒に行かない？」
きさま「おう、いいぜ」
さいたま「やった！」

そうしてさいたまは握りしめていたきさまの手を離し、ガッツポーズをした後……

さいたま「楽しみにしてるね！きたちゃん！」

そう言って、いつもの明るい笑顔を彼へと向けた。