秘密18 ページ19
ヒールを履いた足が痛い
息が苦しい
でも..でも..
あと少しで..＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
ガサガサッ
「わっ..び、っくりしたぁ..」
「た、いが..く..ッ」
低木の隙間をかきわけて、飛び込んだのは
12年前と、数ヶ月前..大我君といつも一緒にいた
小さな、『ひみつきち』
驚いた顔をしてから、大丈夫ー？とやさしく笑う大我くん
鼻先が赤くなっているところから、長い時間ここにいたのだということに気づく
そんな彼を見て、じわっと目頭が熱くなっていく
気づけば私は
石の上に座って私を見ていた大我くんに
覆いかぶさるように抱きついていた
「え、ちょ、え、A..さん？」
顔は見えないけど声から大我くんの焦りを感じる
そんな声も愛おしくなって抱きしめる力を強くする
しばらくすると、大我くんは何も言わずに私の背中に腕を回してくれる
そして回してない方の手で優しく私の頭を撫でてくれる
「..なんで、ここにいるってわかったの？」
「..帰ってるとき、涼介に会って..そしたら、ここにいる、って....」
「あー、涼介くんばらしちゃったんだ..」
「なん..で....」
「えっと..今日一緒の仕事あってさ、終わってから途中まで一緒に帰ってきたんだ」
「..涼介も幼馴染だったのに、ここ連れてこなかったの？」
「うん。だって公園で一緒に遊んではいたけど、涼介くんには秘密基地入れたことないじゃん」
「俺たち二人だけの秘密基地でしょ？」
あれ？違う？と小さく笑う大我くんの声が聞こえる
堪えていた涙があふれだす
――――― ここは、おれたちだけのひみつきち！だれにもないしょだからね？ ―――――
子どもの頃の、幼くて、とても幼稚で小さな約束
彼はそんな約束を、10年経っても忘れないでずっとずっと守ってくれていたのだ
「っ大我くん..っ」
「うん..？」
「大我くん..っ大我くん大我くん大我くんっ..！」
「なになに？どうしたの？」
「好き ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ っ」
ざぁっ
と強い風が吹いた
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朔蘭@Jr垢(プロフ) - arupakay27さん» コメントありがとうございます！そんなふうに言っていただけてとても光栄です！ゆっくり更新ではありますが待っていて下さると嬉しいです！ (2017年6月21日 21時) (
レス) id: ba97804e3a (このIDを非表示/違反報告)
arupakay27(プロフ) - はじめまして！絶対に堕ちないを初めて読ませていただいて、それからこちらの作品も読ませていただいてます！！ドキドキして次どうなるんだろ！？と思いながら読ませていただいてます。お忙しいかと思いますが、更新楽しみにしてます！！！！！！ (2017年6月17日 21時) (レス) id: 3e944da8f4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：朔蘭 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php
作成日時：2016年12月3日 0時
