秘密14 ページ15
「ねぇ、ちょっと寄りたい所があるんだけど..いい？」
そう言った大我くんに、私はもちろん、と頷く
そして、大我くんが車を走らせること数分
着いたのは、家から歩いて5分も経たないところにあるこぢんまりとした公園
小さい頃、よく遊んでたのが懐かしい
「わぁ..遊具全然変わってない..！」
「何度か補強工事はしたけど、地主さんが昔ながらの遊具を変えたくない
って言い張って、姿形は15年前と少しも変えてないんだって」
「へぇ..そうなんだ！」
「..ね、A。ちょっと来て」
手招きをされ、なんだろう？と思いながら後をついていく
公園の片隅。少々木々が茂っているところがある
そこの低木の茂みに、目的の場所はあった
大人2人が、ギリギリ足を伸ばして座れるくらいの広さ
真ん中に鎮座された少し大きめな平ぺったい石を見て
私の頬は思わずほころぶ
「ここ、覚えてる？」
「もちろん！ ..よくここで、2人でおままごとしてたね」
「してたしてた
..12年ぶりだね。俺たちの秘密基地」
「..ほんと」
15年前、この公園で大我くんと出会った
14年前、茂みのこの空間にある、“秘密基地”を見つけた
13年前、大我くんとたくさんの秘密を共有した
そして
12年前、大我くんが私の前から姿を消した
大我くんの事務所入所と同時に、私たち2人の仲は切り裂かれた
「..A」
ふと、大我くんに名前を呼ばれ、顔を上げて彼を見ると
突然、私の唇にあてがわれた彼の唇
そっと触れるだけの優しいその口づけは
12年前のあの情景を思い出させた
私の視界が、じわり、と滲んだ
「ごめんね」
呟くように、そう言うと
彼は私の頬を撫で、優しく自らの腕の中に抱きしめた
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朔蘭@Jr垢(プロフ) - arupakay27さん» コメントありがとうございます！そんなふうに言っていただけてとても光栄です！ゆっくり更新ではありますが待っていて下さると嬉しいです！ (2017年6月21日 21時) (
レス) id: ba97804e3a (このIDを非表示/違反報告)
arupakay27(プロフ) - はじめまして！絶対に堕ちないを初めて読ませていただいて、それからこちらの作品も読ませていただいてます！！ドキドキして次どうなるんだろ！？と思いながら読ませていただいてます。お忙しいかと思いますが、更新楽しみにしてます！！！！！！ (2017年6月17日 21時) (レス) id: 3e944da8f4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：朔蘭 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php
作成日時：2016年12月3日 0時
