The Eve 5 -CY side- ページ27
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目を閉じた時、ふと聞こえた気がした
Aが俺を呼ぶ声
目を開けると何もない
でも、確かに俺を呼んでいた
休んでいる場合じゃない、さっさと抜け出さないと
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そして、立ち上がった瞬間
「ここにずっといると頭がおかしくならない？」
目の前には、白いワンピースを着た若い女が立っていた
女は凄く氷のように冷たそうな雰囲気を醸し出している
「誰だよ…」
「それは教えられない、それより本当に転生したいの？」
「その為にここに来たんだけど」
「…今なら、不死鳥として帰れるよ…あの女の子を捨ててね」
「……帰らない、転生するまでは」
俺の放った言葉にクスッと笑みを浮かべると何処かへ歩いていく
ただ、跡を追うようにその後ろをついて行く
少し歩いていると
行き止まりの場所で立ち止まり振り返る
「……本当に良いの？」
「覚悟ならとっくに出来てる…愛してるんだよ。
早くAに会いたい…1秒でも早く…だから、立ち止まってる暇ない」
行き止まりでは意味がないと思い、女に背を向けるようにして遠ざかろうとした時
「……羨ましいな、女の子の元に帰りなよ」
背後から聞こえた声に振り返ると
女はいつの間にかいなくなっており
代わりに足元には” 雪 結 晶 ”のマークがあり、
行き止まりだった壁はなくなっていた
そして、
眩しいくらいに光を放つ透明な球体が浮かんでいる
「絶対…これだ ！今行くからな、A」
この世界に来て、初めて口角を上げて笑みを浮かべると
球体へ一直線に足を運び
そっと触れる
その瞬間、
「うっ…ぁぁああ！！！」
電撃のような痛みが身体中に走る
それと同時に自分の不死鳥の力がなくなっていくのが分かった
いよいよだ… 帰れる
球体へ不死鳥の力は吸い取られていき、透明だった球体が段々と赤く染まっていく
そして、全てを吸い付くした瞬間
ゴールのない迷路から抜け出したかのように意識を飛ばした
.
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今帰るからな、A
…………
……
…
微かな光が広がっていく
長い暗闇を全て追い払った瞬間
もう一度目覚めないと
人間へと生まれ変わった朝へ
……
…
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The Eve - fin-
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アズ(プロフ) - めっちゃ好きになりました、心奪われました、、できたらこの後の話がきになる！結婚式とか育児とか！？ (2021年7月8日 5時) (
レス) id: 2ac81c0599 (このIDを非表示/違反報告)
まりてむ(プロフ) - しろもふさん» コメントありがとうございます！とても励みになります(T ^ T)頑張ります！ (2018年7月7日 19時) (レス) id: 3ea56c1d77 (このIDを非表示/違反報告)
しろもふ - このお話大好きです！ 続きが気になります。。。！ 更新頑張ってください！ (2018年7月7日 18時) (レス) id: 2938da4450 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まりてむ | 作成日時：2018年6月24日 17時
