第6話〜炎の球技大会〜 ページ11
...
「ほな、1人一回は他の学年かは他のクラスの審判やってもらうから。
基本的に男子は男子、女子は女子の審判な。」
絶賛、球技大会係の集まり開催中。
放課後だからだるいのなんのってそりゃもうだるい。
机に頬杖をつきながら窓の外を見ると野球部が元気よくグラウンドを走ってた。
吹奏楽部の楽器の音も聞こえる。
大倉くんに夕食任せちゃったし。申し訳ない。
隣の席を横目で見ると、案の定、亮ちゃんはものすんごくだるそうな姿勢と顔明後日の方向を見てた。
亮ちゃんって、まだ慣れないけど、前よりはいくらかマシだ。
ミニチュアピンシャーだと思って呼ぶと呼びやすい。
「...しんど。」
まるで私が悪いみたいな顔でこっちを見てくるミニチュアピンシャー。
私のほうがしんどいわ！
誰のせいでここにいなきゃならないと思ってんの！
とは言いたいのをグッと堪えて、男女で別れ始めたので私も女子の輪に入ってくことに。
「あ。この子や。」
輪に入るなり、向かい側にいた人に指を刺された。
ブレザーについてるバッヂが赤だから多分3年生だ。
茶髪で、髪の毛巻いてて、綺麗な先輩。
「転校生の子やろ？んでもって、錦戸くんと大倉くんと同じ家住んでるっていう。」
おっと。
なんだかこの先輩ちょっと威圧的だぞ。
目が完璧、敵を見る目になってるもん。
ていうか、そんなこと、3年生まで知ってんの？
イケメンの影響力半端ないな。
「ずるいよなぁ。友達にすらなれへん子この学校にたくさんおるのにさぁ。」
これって、嫌味だよね。どうとっても嫌味だよね。
でもまあ、こういうの相手にしてたって仕方ない。
「...あの、審判決めちゃいませんか...？」
遠慮がちに言ってみたら、先輩の顔色が明らかに曇った。
あ、やば。火に油注いじゃった？地雷踏んだ？
「ちょっと大倉くんに優しくされたからって調子乗らんといてや。
あんたみたいなのと大倉くん全く釣り合わへんから。」
すっごく怖い顔でそう言われて、呆然としてしまう。
女子のこういうのってつきものだけど、やっぱり面と向かって言われるとぐさっとくるものがある。
「...そんなんで因縁つけんなや。」
後ろから声がして振り向くと、ミニチュアピンシャー、に似ている亮ちゃんが不愉快そうな顔して立ってた。
...
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1489人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ジャニーズ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：まりこ | 作成日時：2017年7月12日 14時
