▽ 七夕の約束。53 ▽ ページ4
*
バスに揺られて着いた場所
紫「ここが俺が住んでるところ」
バスを降りて
相変わらず嬉しそうに笑う
ここは私が住んでる田舎とは
大違い
綺麗な家に可愛いお店
廉は知ってるのかな〜？
なんて
知ってるわけ無いか…
あ、そうやん
「ちょっと写真とっても良いですか?」
紫「ん? 写真? 良いよ」
不思議そうな顔で
私を見つめる
私は目に映るものを写真に撮った
廉に教えてあげたくて
「あ、撮り終わりました」
紫「じゃあ行こうか!」
へへっと笑った紫耀さんに
着いて行く
紫「今日はな
俺の友達を紹介しようと思って」
「友達ですか?」
紫「うん!
専門学校のな!」
何だろう…緊張してきた
少し歩いて信号待ちになった
スマホを取り出して
さっき撮った写真を廉に送る
喜んでくれるかな〜
廉が帰って来たら一緒に来たいなー
なんて…
紫「友達?」
紫耀さんが私のスマホを覗き込む
「へ?
あ、幼馴染です」
紫「幼馴染?
れん…男やん!」
男〜と少し不貞腐れる紫耀さん
そんなに嫌だったのかな…
可笑しくて思わず笑う
紫「笑うなんて失礼や!」
紫耀さんは口を膨らませる
それと同時に廉から返信が来た
廉そんなとこあったんや。俺がそっち帰ったら一緒に行こ!
相変わらず無愛想な返事かと思ったら
“一緒に行こ!”
ビックリマークが付いてた
一緒に…
廉も一緒に行きたいって
思ってくれてるんや
「ふふっ…」
思わず頬が緩む
紫「ちょっとー
もう青やから!」
行こ と紫耀さんに手を引かれ
横断歩道を渡る
「紫耀さん!
手!手!」
紫「手?
あ、嫌だった…?」
繋がれた手は解けた
「あ、そうゆう訳じゃ…」
紫「ふーん
じゃあこれからも何かあったら
繋ぐから」
「へ!?」
今日は廉にも紫耀さんにも
嬉しいような恥ずかしい事を言われる
変な日…
*
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作者名：ちよこみる汰。 | 作成日時：2017年2月26日 2時
