【募集企画】水面下の魔法戦争物語【募集終了】

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【魔法族の衰退】
ペストが流行り始めて1年が経過した頃、人間界の人口はどんどんと減っていった。事態を収束できていなかったリングラヴィン朝は滅亡の危機にも瀕していた。その時、息を潜めていたキリスト教会が声を上げた。『リングラヴィン家は魔法族。魔法族が人間を支配しようとペストをばらまいている』と。

それから五家以外の名の知れない魔法族達が、ペストをばらまいた罪で魔女裁判にかけられ、火あぶりの刑に処されていった(魔女狩り)。元々少数であった魔法族はどんどんと数を減らしていき、ついには魔法族五家も魔女裁判にかけられようとした。

そしてある日の深夜、まだ魔女狩りが行われていなかった魔法族集落に火が放たれた(魔法族集落焼き討ち事件)。そこでの魔法族・非魔法族を合わせた死者数は300人を超え、怪我人を含めると500人を超えた。集落の周りにあった森も焼け、動物の死骸も多数見つかった。

非魔法族の行為に恐れをなしたプロティース家の当主が『魔法族だけの世界を作らないか』と提案した。プロティース家を初めとした魔法族はあれやこれやと模索し、ついに魔法界と呼ばれる人間界とは別の平行世界を築き上げた。外観や物理法則は人間界とまるで同じだが、そこにいるのは魔法族だけ。魔法界の存在を知っているのも魔法族だけ。魔法族は夜逃げをするようにひっそりと魔法界へと移住を進めた。それでも人間界に残ると言った者もいたが、９割９分の魔法族は魔法界へと移住した。

魔法族は人間界全体に忘却の呪文をかけて、魔法の存在を信じぬよう、魔法族の存在を忘れるように細工をし、魔法界と人間界は完全に分離された(魔法族の後退)のだった。


【魔法界の誕生】
魔法界が誕生した後、誰が魔法界の王となって魔法界を治めるかの話になった(当時のヨーロッパは王政が基本)。当時の王朝であったリングラヴィン家はもちろん、ヴァーナイツ家、トゥルーアル家、プロティース家、ウィズドレッジ家はそれぞれ王権を主張し、魔法界でも王権を巡った戦争が起こりつつあった。

しかし、それを止めたのは5人の若い男女であった。それぞれの名をヘラクレス・ヴァーナイツ、サマエル・トゥルーアル、ピロメラ・リングラヴィン、ケリュネイア・プロティース、スコーピオ・ウィズドレッジという。その5人は王権を争うよりも先に街を作り、文明を作り上げることが先だと主張した。

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