同居人の実家 ページ33
葛葉 side
「あれが家」
車に乗せられてやってきた。案の定というか、何と言うか。人間界の暮らしも長い。この家は本当の金持ちだと察した。これを建てるのに一体どれくらいの金がかかっているか、なんて簡単に想像できないほどのでかい家だ。まあ、魔界の俺の家もそんなもんだけど。俺の実家と同等かそれよりデカい。土地含め。
葛「しっかりお嬢サマだねぇ?笑」
「やめて、葛葉くん…」
葛「うぃ〜…苦しいな…」
「我慢して」
今日はラグーザ家の現当主、という名目でお呼ばれしているから、服装は完全に魔界の服。ヤなんだよなぁ、こういう正装とかカチッとした服。首が苦しい…
AもAで、ドレスを着るからと朝早くから実家からメイドが来てて大変そうだった。俺はそのときゲームしてて、まあギリギリに着替えたんだけど。
後部座席で喋っていると、門の前で車が止まった。ここから家かよ。仰々しく開いた門。車はどんどん奥へ進む。玄関らしきところでまた車が止まり、運転手がドアを開けた。俺が先に降りて、あとに降りるAの手をとった。一応そこら辺はね?
「…ありがとう」
葛「こんなのいつ振りにしたよ…」
「んふ、久しぶりのエスコート?」
葛「おう。数十年振りかも」
「えっぐ。笑」
1年も一緒にいれば口癖も似てくる。こんなにお嬢様なのに口からえっぐとかいう言葉が出てくるなんて、誰も想像つかないだろう。この家の執事らしき人についていき、気づけば大きいダンスホールにいた。
「ちょっと待って…」
葛「おいおい…」
たくさんの人、人、人。たまに魔族。それも各界のお偉いさんと高位の魔族だ。生のオーケストラが奏でる音楽に身をまかせ、各々がダンスを踊っている。Aのお父さんからの召集、
「えぇ…踊るの…?」
葛「聞いてなかったのかよ」
「1mmもだよ。どうする?」
葛「…一旦何か飲むか」
「確かに。喉乾いちゃった」
葛「取ってこようか?」
「一緒に行く。1人にされる方が気まずい」
葛「…あっそ」
A、男達からの視線が痛そうだ。その流れ弾も俺に来る。お前らは踊れや、こっち見んな。家柄狙いなのはわかりきってるからな。それにしてもAは俺の腕に掴まって、一切離れようとしない。かわ…いいとか思ってないけどぉ?!
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TWIN tower☆(プロフ) - あいさん» お返事遅くなってしまってすみません、ありがとうございました! (6月23日 13時) (レス) @page37 id: 8dae0d076b (このIDを非表示/違反報告)
TWIN tower☆(プロフ) - ふふさん» こちらこそ読んでいただいてありがとうございました〜! (5月9日 22時) (レス) id: 8dae0d076b (このIDを非表示/違反報告)
ふふ - 有難う御座いました!!!作者様と作品に謝謝!!! (5月9日 20時) (レス) @page37 id: bc020e7b09 (このIDを非表示/違反報告)
あい - これで6回くらい見直してます、、何回みても面白いです!完結おめでとうございます!ほんとに萌えです!ありがとうございました! (2022年10月15日 22時) (レス) @page37 id: 5ef6a6e0aa (このIDを非表示/違反報告)
TWIN tower☆(プロフ) - おふさん» 天才だなんて!こちらこそ読んでいただいてありがとうございました!! (2022年9月28日 1時) (レス) id: 8dae0d076b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:TWIN tower☆ | 作者ホームページ:http://twin-tower
作成日時:2022年1月5日 13時