どーもー、Jberでーす！《JW SN ST》

配達員 しげ ページ1

A





　私浅野Aは、田舎から都会の大学に進学

　してきて1年。今はオンライン授業ばかり…と

　いうか、オンライン授業のみ。





　「腹減ったな…」





　もうお昼時。次の授業まであと3時間。





　「頼むか。」





　最近このコロナの影響で外出もしづらい。

　だからといって自分で作る気も起きない。

　Jber Eatsは配達員が固定されていて、私の

　住んでいる地区は22人で回してるらしいよ。

　で、その22人がなんとまあイケメン揃いなわ

　けですよ。やっぱこういうとこだよな。自炊

　始めない理由。





　「…今日はこれだな。」





　麻婆丼。うまそ。

　お届け時間は45分。まあそんなもんじゃん？





　動画やSNSを観てればあっという間。

　《ピーンポーン》

　来たな、Jberさんよ。本日は誰でしょうか…





重「Jberでーっす！」

　「はぁい、今行きまーす。」





　あ、今日はしげだ。

　ほんとまじでいつもめちゃくちゃ元気だな。

　笑顔眩しいよ。アイドルかな？





重「よっ！久しぶりやん、浅野ちゃん！」

　「ね、久しぶり〜」

重「元気してた？」

　「めちゃくちゃ元気だけど、このご時世もう

　ほぼ軟禁じゃん？ちょこーっと身体動かした

　くなってきた頃かなぁ。」

重「んはは、せやなぁ。俺もこの仕事しとらん

　かったらあかんかったかも。外出できへんや

　ろ？絶対身体疼くもん。」

　「そうだよねぇ。しげ動いてないとﾀﾋんじゃ

　いそうだもんねぇ…」

重「うるさいわ、アホ！笑」

　「あっはは！笑」

重「てか浅野ちゃん麻婆丼好きなん？」

　「悪い？笑」

重「もちろん悪くないけど…なんか好感高いなぁ

　思てさ。笑」

　「んへへ、そう？しげが彼氏だったら生きや

　すそうだね！笑」

重「あ、ほんま？なら付き合うか？笑」

　「そうしよっかぁー！笑」





　こうやってふざけ合うのはいつものこと。

　話していればしげのスマホに次の依頼。





重「あ、次行かな。」

　「んー。あ、ちょい待ち。」

重「え？…ちょ、玄関開けっぱでええんかぁ？」

　「しげがいるからへーき！…はい、これ。」

重「おー、ありがとう！」

　「これからまた暑くなるんだし、気を付けな

　よ？」

重「ほんま浅野ちゃん助かるわ！また！」

　「またね〜！」





　しげに渡したのはスポドリ。夏に来るとき、

　毎回汗びちゃびちゃなんだもん！





　「山椒きくぅ…」





　Who is next…？

配達員 ふっかさん→

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す