更新遅れましたッ!!! ページ40
ひと「…何?今の、はっ、て。」
ジリジリ、と近づいてくるらんらん。 まずいと反射神経的に思った私は、思わず身体を後ろに下げる。
『え.......?いや、口から出てて...』
ひと「知ってる?無意識に出る言葉は、」
逃げようとしたのに、すぐさま近づいて来て胸ぐらを、掴まれた。メシメシ、と爪が服にめり込む。顔を近づけられる。
綺麗な顔が、視界の真ん中に来た。
いつもならドキドキしているのだろうけど、今は恐怖しかない。らんらんの目には光が宿っておらず、眼鏡の奥にある黒い目は、真っ直ぐ私のことを見つめて来ている。
ゆっくり、口を開いたらんらん。
「本音、なんだよ」
ドスの効いた、暗い声。そして、手をバッと離され、ベットに落とされた。
ひと「ねえ、俺ね。Aのこと大好きなんだよね。もうぐちゃぐちゃにしたいくらい大好き。
いっつも嫌だったんだよね。皆に優しくて、いっつも笑顔で、キラキラしてて。
なんで俺だけに向けてくれないのかなぁって、いっつもいっつも嫉妬してたんだ。
だけどね、んふふ、不謹慎かもしれないけど、Aが倒れた時、嬉しかった。
これでやっと独り占めできるんだ、って。」
いつもと変わらない声色で、少し笑いながら喋る彼。だけれど、いつもとちがう感じがして、体が拒否反応を起こしているのが分かる。
『助けてッ!!!!!!誰か、誰か!!!!!』
らんらんが近づいて来て、ベットの頭辺りにある壁に、追いやられた。
喉が痛い。大声を出したせいで、声がガラガラする。
いつもなら、すぐ来てくれるのに。誰でもいい、はやく、早く!!!
ひと「無駄だよ。皆、どっか行っちゃったもん。ねぇ、A?」
ひんやりとした手が、私の顎に当てられる。
逃げ出そうと思ったが、頭が痛くて、何もできない。
動け、動け!!!私の身体!!!しっかりしろ、しっかりしろ!!!
心の中で、何度もそう繰り返す。が、非情にも身体は動かない。
「2人っきり.....だね。」
にっこり笑うらんらん。その笑みには、狂気が混じっていた。
_
あれから何ヶ月経っただろうか。
逃げ出そうとして、両足はどっちも切られた。
もう、なんでもいいや。思考すら彼に奪われたんだろう。
これ以上、私から何を奪うのだろうか。
楽しかった思い出が蘇る。腹部が痛い。
床に垂れている自分の血と、らんらんの血を見て、
ゆっくり目を閉じた。
「来世でも、一緒に。」
彼の顔と声が、頭に鳴り響く。
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脅威 - 面白かったです!! (2020年12月12日 21時) (レス) id: eb10bf5031 (このIDを非表示/違反報告)
ちびごん1 - あ…あ…(カ○ナシ?)好き(唐突だね!?) (2020年8月15日 9時) (レス) id: 4fdb0260c0 (このIDを非表示/違反報告)
朝霧 - けま けいとさん» わあ…!そんな///褒めてもらえるなんて///ありがとうございますッ…!!!!!!すみません、あまり更新速度が早くなくて…出来るだけ頑張って更新させていただきます!!ありがとうございました!! (2020年4月30日 16時) (レス) id: e72926ca36 (このIDを非表示/違反報告)
朝霧 - くろゆきさん» あっみていただけましたか?!良かったです〜…!猿山先生感でてましたか?wまたリクエストお待ちしてます!!ありがとうございます! (2020年4月30日 16時) (レス) id: e72926ca36 (このIDを非表示/違反報告)
けま けいと(プロフ) - え…素晴らしい小説見つけてしまった…好きな実況者多すぎて…神かな?ミナツドもいるってことはけたさんも居て…ありがとうございますホンマに<(_ _)>〈 ゴン!〕 (2020年4月24日 5時) (レス) id: 3772c79b72 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:朝霧 | 作成日時:2018年12月11日 20時