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Episode 66 Rinu ページ21

Rinu side_____










梯子を降りて、渋々地下室へ入った。





蜘蛛の巣があったり、

埃だらけだったりを想像していたけれど、

全然そんなことはなかった。





木目調の暖かい雰囲気の地下室。





ふかふかの絨毯の上に、木製の机と椅子。





そこに足を組んで座っている背の高いお兄さん。





「いらっしゃい。」





赤『...お兄さん誰。』





「リオン。さっきの子はりとら。

 ...お前まさか覚えてないの?」





赤『覚えてない...です。』





「ふっ、都合のいい奴だな。」





俺が正直に答えると、

お兄さんは鼻で笑って足を組み直した。





やけに上から目線で話しづらい人だ。





静かに淡々と話すのに、

言葉がいちいちトゲトゲしい、というか。





もしかして俺、嫌われてる?





赤『...

  弟さんが呼んでましたよ。』





「あぁ、行かなくて大丈夫。

 どうせ君たちもすぐに夢から覚めるから。」





赤『どういうこと?』





「分からないなら別にいいよ。」





お兄さんは意味深に笑うと、

テーブルの上のコーヒーを啜った。





「覚えてないなら教えてやるよ、昔のこと。」





赤『...聞きたくない、です。』





「逃げんの?」





赤『そういうわけじゃ...』





「じゃあ聞け、時間が来る前に。」





赤『...』










有無を言わせない話ぶり。





どこまでいっても偉そうな口調。










「俺とりとらはな、」










分からない、分からないけれど、

この続きを聞きたくない。





聞いたら何かが壊れる。





俺の中の何かが壊れてしまう気がする。










...それでも俺が聞くのをやめないのは、

大方予想がついているから。





......事実を確かめたいから。



















「俺たち兄弟は、10年前のあの日、」



















.



















「お前に殺されたんだよ、莉犬。」










.

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Moa - めっちゃおもろいです。続き楽しみです! (2022年11月9日 13時) (レス) @page21 id: 6e2c8e7a2c (このIDを非表示/違反報告)
しゅあ。(プロフ) - やばい、好きです。更新楽しみにしてます! (2022年10月20日 9時) (レス) @page21 id: 1a1d4d0288 (このIDを非表示/違反報告)
紗奈(プロフ) - レモンさん» いえいえ〜大丈夫ですよ〜 (2022年10月1日 15時) (レス) id: f13dba8896 (このIDを非表示/違反報告)
レモン(プロフ) - 紗奈さん» 丁寧にご注意ありがとうございます!変更しましたのでご確認よろしくお願いします、ご迷惑お掛けして申し訳ありませんでした💦 (2022年10月1日 15時) (レス) id: ff7d5b9c4d (このIDを非表示/違反報告)
紗奈(プロフ) - stxxxや青にタグを変えたほうがいいですよ〜 (2022年10月1日 0時) (レス) id: f13dba8896 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:レモン | 作成日時:2022年6月26日 23時

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