衣装泥棒 ページ4
彼らには、それぞれに合わせた衣装がある。
特に効果はないし、
動きづらいからって彼らは一切着ないんだけど。
今から、禁止されているけど・・・
全員の部屋を回って盗ろうと思ってる。
彼らの・・・人外だっていう"存在"を感じるには、
あれが一番いいからね。
他にも、罪悪感はあるけど・・・
小物とかアルバムは全部私の場所に移動し終わった。
『・・・ごめんなさい。
って、言わせてね・・・・・・返すから・・・怒ってよ・・・』
彼らが慌てて会議をしてる中で、
私が部屋に入って衣装を盗るのは容易なことだった。
全部、私と一緒に入る範囲で、
思い出のある物は隠れ場所に移動した。
『数時間後・・・・・・もうすぐかなぁ・・・嫌だ・・・・・・』
知らない所で、
彼らがみんな居なくなると考えるとすごく怖い。
けど・・・所詮人間で、何の力もない。
彼らの中に入れば格好の的なのは分かってる・・・。
ボロボロでもいいから・・・
私、頑張って手当てするから・・・お願い。
帰ってきてほしい、ここを・・・壊したくない。
色々、考え込んでいれば・・・
物を集めてる間に時間がたってたみたい。
大きすぎる音で鳴り響くサイレン。
これは、私が隠れ場所に入る為の合図。
・・・閉める音が敵に聞こえないように、って。
それから、どれほどたっただろうか?
すぐに・・・激しい音も、声も、何も・・・なくなった。
勝ってたら良いのに、
って・・・バカみたいに祈るだけしか出来ないけど。
大勢の足音が聞こえてるから、期待していい?
ねぇ・・・この足音、みんなの靴の音だよ。
いつも聞いてるから、判別つくの。
今すぐに出たら、皆に、笑って
おかえり!ってお疲れ様!って・・・言えるかな・・・?
───迎えにいくから
あぁ・・・ダメだよ、ノックがない。
923って、聞こえてこないのは何で・・・?
国見が開ける時にそう言ってくれて、
それが聞こえ無い時は、絶対に鍵を開けない。
だいぶん前に・・・国見に言われたこと守ってるよ?
だから、はやく開けてよ・・・・・・なんてね。
大丈夫だよ・・・ありがとう。
今は絶対に開けないから、迎えに来てね・・・・・・。
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