死期報告 ページ3
「A・・・ちょっと、いい?」
『影山飛雄と国見英・・・珍しい組み合わせだね』
影山飛雄と国見英、
彼ら2人で話しかけてくる時は・・・
1つしかない・・・絶望が待ち受けている。
『で、聞きたくないけど・・・何?』
「俺は死神で、死期も分かる・・・」
『うん』
「で、もう数時間後だと思う。
国見とお前以外は・・・もう、無理だ。
猫のメンバーは多分拐われる・・・皆より数日遅い」
「は?
俺だけならともかく・・・Aも残るわけ?
それって、つまり・・・事故とかじゃなくて・・・襲撃」
『襲撃・・・?』
襲撃、タブーの内の1つ。
文字通りなのだろうけど・・・1度も見たことがない。
私はいつも決まった場所で隠れてて、
たまに、数人がやられる事もあったけど・・・
いつもほとんどが笑って私を迎えに来る。
───それなのに、全滅?
「多分な、
それも俺らが全滅するほどの規模だ」
『みんな・・・居なくなるの?
ねぇ、嘘でしょ・・・・・・?やだよ・・・』
勿論・・・誘拐の当初は、
怖かったしどうしようかと思ったけど。
逃げようとしなければ、ありえないほど優しくて。
皆が大切に育ててくれて嬉しかった。
ここに住んでることはすごく幸せだった。
なのに、数時間後に皆がいなくなる・・・?
「嘘じゃねぇ、
だから・・・いつもの場所にAは移動を・・・」
『・・・・・・やだ・・・嫌だよ、
隠れたら、
その間にみんなと会えなくなるんでしょ・・・?』
「・・・A、
死期は・・・1度確定したら
短くはなっても、長くなることはない。
・・・・・・従えないなら、
意識を消して閉じ込めるしかない・・・
頼むから、俺らにそんなことさせないで、、」
『・・・・・・・・・国見・・・』
「全力でみんな守って・・・迎えにいくから」
国見の事は知ってる。
この世で、誰よりも辛い力がある。
だからこそ・・・
彼は人に何も"感情"を持ちたくないんだっけ?
そんな彼が、
全力でみんなを守るなんて言うのはすごいね。
やっぱり・・・全員、お互いが大好きだよなぁ・・・
隠れるしかないなら、ほぼ全滅してしまうなら、
『ありがとう・・・
私、ちゃんと隠れてるから・・・
足引っ張らないから・・・!!絶対に来てね・・・?』
・・・私は、
今から全力でタブーをおかしたいと思う。
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