新たな怪盗現る【怪盗レッド】

第四話 目覚めて ページ6

輝夜side
「んん…」


頭がズキズキする。


ここは…どこ？


「ん、んん？！」

目と口をガムテープで塞がれているのか、あたりの状況がわからず、声も出せない。


おまけに手足もロープで縛られているらしい。


あたりは静か。


気温も快適。


どこかの部屋の中のよう…。






この状況からして…おそらく私は…



誘拐されたらしい。


？「…目覚めたのね。」


頭上から女に人の声が降ってきた。


そんなには大人びていない、高校生くらいの人だろうか。


「…今、ガムテープとロープを外してあげるわ。その代わり…絶対に暴れないこと。…もし暴れたらって？そのときは…」



カチャ


額に何か押し付けられている…。


ほのかに煙の匂いが。


それが拳銃だと分かるのに、そう時間はかからなかった。

「ふふっ。分かるわね？」

「…ん。」

私は頷いた。








ビリッ







口だけ、ガムテープ剥がされ呼吸が楽になる。


続いてロープも解かれ私の体はほとんど自由になった。







“目”以外は。

？「…目のガムテープを剥がすわ。頼むから、私の顔を見て大声を出さないでちょうだいね。」




なぜ、そんなことを言うのだろう。



この人の顔が、私と関わりがあるのだろうか。








そしてゆっくりとガムテープが剥がされ









なぜこの人がこんなことを言うのかやっとわかった。

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