1050年の時をこえて実った恋物語～始まり～ (ページ28)

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∽ 黒幕開キ　鬼ノ乱舞　花開ク　その八 ∽ ページ28

鬼道達に治癒術を施し終わった。不動が、一番てこずった。

鬼「どうして、わかった?」

「え、顔に書いてあった」

佐「か、顔に!!」(ﾍﾟﾀﾍﾟﾀ

「いやいや、本当に書いてある訳ないじゃん」

佐「なっ!」

「うーん、三日ぐらいかかるから、治療しに来るね」

鬼「あぁ」

不「どうして、敵である俺達を治療するんだよ」

「え、もう敵じゃないないよ」

鬼組「!」

「元を言えば、鬼道達の主が悪いから･･･鬼道達は何にも悪くない」

私は、妖怪に階級があることを知っている。魂取喰鬼は幅広いが、頂点に立つことはない。

「それに、鬼道達はもう悪さしないってわかるもん!」

私達の勘違いだったし、と私は付け加えた。

佐「勘違い?」

「この事を、鬼道達のせいにしようとした鬼道達みたいに、いい妖怪がいるはずだよ」

不「でも、そこらの陰陽師は否定するんだろ?」

「そう、『妖怪は全て悪』そんなのはおかしい」

『バーか、妖怪にまともな奴がいるかよ』

『妖怪は、どいつもこいつも悪事ばかり』

「･･･あはは、気にしないで私の勝手な考えだから」

鬼「･･･ありがとう」

「えっ」

佐「そこまで考えてくれた陰陽師」

不「清明以外、初めてなんだよ」

鬼「血は、憎めないな」

そっか、沢沢←と似たんだ。憎めないな、なんか。

「じゃ、これで」

鬼「悪いな」

「大丈夫!!」

佐「気をつけて、帰ってね」

「うん、明日ね!」

私は、急いで帰った。