治療 ページ5
手鬼の消滅を確認した炭義は、その場に座り込んだ狐面の少女真菰と対面するように腰を落とす。
貴「大丈夫か?動けるか?」
真菰「うん、なんとか。助けてくれてありがとう。あなたが来てくれなかったら、私は殺されてた」
貴「そうか、一先ず手当てをできそうな場所へ移動しよう。この場に止まったら他の鬼が集まる」
俺は、少女を左手を握り立たせて肩に手を回しながらなんとか移動する。そして、安全そうな場所を見つけ少女を木に背をかけさせた。とりあえず少女に見えないよう手を後ろに隠し、拡張領域から、包帯と傷薬を取り出す。胡蝶しのぶ特製の塗り薬だ。
貴「さっき無理して動いたから、右腕の骨二箇所にヒビが入ったみたいだからな。あれ以上に無理をしていたら骨が粉々になっていた所だぞ?」
真菰「ごめんなさい」
貴「いや、別に怒ってるわけじゃない...“彼”と君は何か訳ありのような感じもしたからな、君の意思を尊重しただけだ。無理だと判断したら俺が頸を斬っていた」
炭義は、真菰の右腕を透き通る世界で確認しながら処置を施し傷薬を塗った後に包帯を巻く。
真菰「器用だね。お医者さんでもやってるの?」
貴「世話になってるところが鬼殺隊の療養所でな。仕事を手伝ってたから自然とできるようになった」
真菰「なるほど」
貴「後は傷の処置だな。まだじっとしててくれ」
真菰「うん」
彼女に確認してから、俺は手や足首に薬を塗った。
真菰「凄い。痛みが引いてきた」
貴「効果は折り紙付だ。胡蝶しのぶが作る薬は即効性があるからな」
その後、炭義はテキパキと真菰を手当てする。
貴「よし、これで手当ては終わりだ。動けそうか?」
真菰「うん、大丈夫。だけど....この腕じゃまとも戦うことはできないかな」
先程の渾身の一撃で、今の彼女ではまともに刀は振れない。傷が悪化する恐れもある。正直戦闘は困難な状態だ。
どうするか、と悩むまでもない。状況からして、一緒に行動した方が得策だろう。
185人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
夜空 星夜更新楽しみにしてます! - 更新楽しみにしてます! (2022年8月30日 10時) (レス) @page20 id: 50853c9852 (このIDを非表示/違反報告)
碧 - 「合格者」のページ 真菰のしゃべるところが伊黒になってますよ! (2022年5月25日 22時) (レス) @page7 id: 5ace0f76be (このIDを非表示/違反報告)
ソライロ kanata - めっちゃ面白かったです!!最新がんばってくだっさい! (2022年5月9日 23時) (レス) @page20 id: f911c90cb4 (このIDを非表示/違反報告)
Ry osd(プロフ) - 続き楽しみにしてます! (2022年4月17日 11時) (レス) @page20 id: 36c362b669 (このIDを非表示/違反報告)
朧 - しのぶちゃんかわいい(真顔) (2022年2月19日 22時) (レス) @page20 id: aed7ae9d74 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:TSUBASA | 作者ホームページ:http://exiledaisuki0113
作成日時:2021年10月26日 23時