ヒノカミサマ ページ48
しかしそんな少年の姿を見て男は...
義勇「生殺与奪の権を他人に握らせるな!!」
無表情だった顔が一気に険しくなり、大声を上げる。突然の事だった。
義勇「惨めったらしくうずくまるのはやめろ!!そんなことが通用するならお前の家族は殺されてない!!奪うか奪われるかの時に主導権を握れない弱者が…妹を治す??仇を見つける??笑止千万!!弱者には何の権利も選択肢もない!悉く力で強者にねじ伏せられるのみ!!妹を治す方法は鬼なら知っているかもしれない!!だが、鬼共がお前の意思や願いを尊重してくれると思うなよ!!当然、俺もお前を尊重しない!!それが現実だ!!なぜ、さっきお前は妹に覆い被さった!!あんなことで守ったつもりか!?なぜ、斧を振るわなかった!?なぜ、俺に背中を見せた!!そのしくじりで妹を取られている!!お前ごと、妹を串刺しにして良かったんだぞ!!」
男は大声で少年に向けて次々と厳しい言葉を投げかける。それによって、少年の精神はドン底まで突き落とされたように絶望に地した表情へと変わっていった。
それほど、剣士の言葉が少年の心に突き刺さったのだろう。
そして男は刀で禰豆子を刺した。刺された箇所からは血が飛び散る。
炭治郎「や、やめろぉぉぉぉぉっ!!」
それを見た少年は手元にあった石を男に目掛けて放り投げる。男がそれを刀の柄で弾く。
そして、少年は男に目掛けて立ち向かうが....無謀すぎる。力の差は歴然だ。
だけど、こんな考え無しの突撃がこの人に通用するわけがない。どうするればいい……どうすれば………!?
『呼吸だ炭治郎。息を整えて、ヒノカミサマになりきるんだ』
炭治郎「(と、父さん...)」
それは嘗ての父の言葉が聞こえた気がした。
炭治郎「うっ、うぁぁぁぁあ!!」
義勇「愚か!!!」
男は持っていた刀の柄頭を少年の背中に思いっ切り打ち込もうとすると、信じられない事が起きた。
柄頭が少年に当たる瞬間、少年が残像と化した。
貴「...」
縁吉は今、目の前の遺体の開いた目をそっと閉じさせる。
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和南(プロフ) - 親方様ではなくお館様ですよ (2022年7月20日 12時) (レス) @page20 id: 7da2eafba5 (このIDを非表示/違反報告)
真田 - ダイヤのAやワンピース、黒バスは更新しないのでしょうか? (2022年1月5日 23時) (レス) id: dd9dcc7a90 (このIDを非表示/違反報告)
ロック - ダイヤのAやワンピースは更新しないのでしょうか? (2021年10月18日 14時) (レス) id: 63b5797a08 (このIDを非表示/違反報告)
天霧(プロフ) - とても面白い作品ですね。続きが気になります。更新頑張ってください。 (2021年9月26日 16時) (レス) @page43 id: 8490818b21 (このIDを非表示/違反報告)
俺やで!(プロフ) - 続き楽しみに待ってます!! (2021年3月5日 7時) (レス) id: cfb8b285e6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:TSUBASA | 作者ホームページ:http://exiledaisuki0113
作成日時:2021年1月13日 8時