想い ページ7
飛鳥「親友が結婚して子ども作ってるの目の当たりにして、こっちはまだ“純潔なのに...奪ってよ、私のハジメテ...」
やっとの思いで離れた翼は齋藤から離れると、彼女は唇を噛んで涙を堪えていた。
飛鳥「誰とは言わないけど、彼氏作ってそれ見せびらかしてくるメンバーだっている。こっちは彼氏すら出来た事ないのに...」
齋藤は翼を押し倒し、その上から馬乗りになった。溜めていた涙が頬を伝って翼の顔に大きくはねる。長い髪を耳にかけ、意を決したように齋藤は再び翼と唇を合わせ、舌をぎこちなく押し入れた。
アルコールとコーラの入り混じった匂いが口の中を漂い、スクリーンで見た舌の動かし方を齋藤は実践する。
貴「強引すぎす...雰囲気もへったくれもないな」
両手を使って自分の身体から齋藤を押し離した翼は、口元についた唾液を丸首で拭き取る。頬を上気させた齋藤は、ペタンと女の子座りで翼を見つめる。
貴「いっときの感情だけで、自分の初めてを無駄にするな」
やけに渇いた喉をコーラで潤した翼は、乱れた部屋着を整える。齋藤はいつになく反省の色を正座で体現する。少し落ち着き、先程まで上がり気味だった呼吸も今は落ち着いている。
飛鳥「だって、翼の事が好きなんだもん...」
貴「それはそれで嬉しくない訳ではないけど、それを実行に移しちゃいけないのは、飛鳥がよくわかってるだろ」
それでも何処か寂しげに眼を俯かせた翼は、齋藤を優しく抱き込んだ。
貴「けど、同僚から好かれるのも嫌いじゃない」
ダメな男だと翼は自己嫌悪に陥るが、眼の前にいるエースが愛おしく思えてしょうがなかった。
飛鳥「じゃあ、シようよ。
しーさんとやってるんでしょ?」
貴「はぁ?俺と麻衣は、そんな関係じゃないししてねぇよ」
齋藤は翼の腕の中から顔を上げた。
彼女の額に小さく頭突きをする。
飛鳥「でも、翼になら抱かれてもいいよ」
貴「だから...」
飛鳥「分かってるよ。でも、好きなのも本当だから」
29人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ま - 面白いです!続きが気になります! (2月15日 11時) (レス) id: 05eb6baf46 (このIDを非表示/違反報告)
な - 続き待ってます (2023年2月13日 19時) (レス) @page4 id: e8039f9ffd (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:TSUBASA | 作者ホームページ:http://exiledaisuki0113
作成日時:2023年1月21日 18時