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進退 ページ36

楽屋で携帯のスケジュールと睨めっこしている麻衣の横で本を読んでいると、眉にシワを寄せたまま本を奪われる。


麻衣「翼...この日の16時から18時だけ...いやっ、いや!ここ!1日!空いてる!?」



貴「まぁ空いてるわぁ」


連続して埋められている隙間の時間帯を希望しようとしたが、どうせなら大きく出ろと首を振って別日を提案すると翼はスケジュール帳を取り出して奇跡的に空いている旨を告げる。


麻衣「じゃあ!私とどこか」



美波「あ、あのっ!」


翼の言葉を強引に捻じ伏せようとする麻衣の横から美波が駆け寄ってきて小さく手を上げる。


貴「ん?」



美波「翼さんをその日1日貸してください」



麻衣「え?」



どう考えても譲る場面ではないが、頭を下げる美波の表情に冗談の様子はなく、腹部の前で重ねられた手は震えている。



麻衣「あ〜さては、なにかやった?」



貴「いやっ!やってない!」



美波「お願いしますお願い...します」



恐らく翼の進退の話を美波が悟ったのだと思った麻衣は自分達の周りに視線が集中しないように場の空気を保とうと努力し翼も変わらないノリで返すが美波は頭を下げて懇願を繰り返すだけだった。




麻衣「...翼、また今度ね」



貴「あぁ、最初の候補日の16時からの2時間は空けとく。美波は、どこ行きたいか決めといてくれるか?」



麻衣「うん...ありがとう」



小さくため息をついた麻衣は弱々しい笑みを浮かべて名の肩を叩いて"任せるからね?"という視線を送ってくるので、翼は真剣な表情を一瞬だけ見せて頷いた。

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- 面白いです!続きが気になります! (2月15日 11時) (レス) id: 05eb6baf46 (このIDを非表示/違反報告)
- 続き待ってます (2023年2月13日 19時) (レス) @page4 id: e8039f9ffd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:TSUBASA | 作者ホームページ:http://exiledaisuki0113  
作成日時:2023年1月21日 18時

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