予告 ページ46
高島「最後に、長野県赤城中学出身の沢村栄純。遠投は96mですが、キレのある癖球を投げ込みます」
沢村「オイッショォォォォ!!!!」
叫び声を上げながら、沢村は投げ込んでいる。捕手も彼の癖球を取るのに苦労しているようだ。
高島「球速はほかの二人に比べ、最速131キロとやや物足りませんが、それでも左腕では十分速いクラスです。この三人の中で最も成長速度がずば抜けているのは彼です。フォームも変則のオーバースロー。タイミングが取りづらく、肩の関節が柔らかいので、彼のムービングファーストはよく動きます。球種も速球系にいくつか変化球を持ち、チェンジアップ系を覚えているようです」
太田「ぐ、具体的には………?」
高島「本来の癖球に加え、スリーフィンガーファスト(通称高速パーム)、カットボール、チェンジアップ、サークルチェンジです」
沢村は、チェンジアップを先に習得していたが、スリーフィンガーファーストは、縦に沈む速球の変化球。沢村は速い縦の変化球を欲し、この球種の会得にチャレンジしたのだ。
全ては新田の悪魔のノートのせいである。これがなければ、沢村は化けなかっただろう。
マウンドで試行錯誤をする、使える球種を探る。高度な技であり、当初は沢村の頭では理解できなかったが、蒼月若菜の翻訳により、無事に理解することが出来た。
しかし、彼にとって変化球を覚える原点は、新田が投じた最後の一球。
強打者をねじ伏せた現代の魔球SFF。
蒼月若菜の説得により、それを習得しようとするのは断念したが、変化球を覚えることに積極的になっているのだ。
太田「……………これは凄い…………こんな有望な一年生がいるなんて…………」
太田部長は興奮気味である。何かもう、色々といたってしまうぐらいに。
片岡「…………話を聞いているだけでは凄まじいものを感じるな。だが、実践で使えるかどうかを試すには、試合をするしかない」
高島「では………」
片岡「ああ、一年生を集め、チームを作るぞ。投手は基本2イニングずつ、あの三人を使う。スターターは沢村にするぞ」
片岡の行動は速かった。その後、体力テストと本人の希望を記した紙を見て、早急にチームを作り上げたのだ。高島と太田もそれぞれ選手をポジション別に分けるなど、テンションのあがっている青道スタッフの力は侮れない。
その翌日に来週の土曜日に一年生のチームと一軍以外の上級生のチームとで、練習試合を行うことが決定した。
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エディ - 更新やめたのですか? (2021年6月14日 22時) (レス) id: 0d096cca08 (このIDを非表示/違反報告)
スバル - 更新楽しみです (2021年5月27日 17時) (レス) id: ecf43045b3 (このIDを非表示/違反報告)
コミ - もう完結したんですか? (2021年4月5日 16時) (レス) id: 95e2095ad7 (このIDを非表示/違反報告)
パズ - 更新する気ありますか? (2021年3月24日 16時) (レス) id: 11b86c0947 (このIDを非表示/違反報告)
笑笑 - 更新しないのですか? (2021年3月1日 21時) (レス) id: 11b86c0947 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:TSUBASA | 作者ホームページ:http://exiledaisuki0113
作成日時:2018年8月14日 14時