胸中 ページ35
梅澤をぶっきらぼうに突き放すと、そのまま彼は気怠そうに寝室へと廊下を歩く。これで大人しくなるだろう、そう思ってベッドルームのドアに手をかけた時、ドスンと背中に平たい梅澤の前身がぶつかる。
美波「ごめんなさい、疑っちゃって...
最近、翼さんと白石さんのツーショットが多くて、妬いちゃいました...」
そんなに多いかね..翼はとりあえず黙って、梅澤の言い分を素直に立ったまま聞く。
美波「白石さんが翼さんのことを好きなのは知ってます。いや、白石さんだけじゃない、飛鳥さんも。
それに4期生も翼さんの魅力に気づき始めてます!
でも、私だって負けないくらい好きなんです!」
強制的に梅澤の話を遮った田中は、彼女を抱き上げてリビングに行き、さっきまで自身が座っていたソファに置いた。
貴「まずキミは乃木坂ね?アイドルね?恋愛禁止ね?」
美波「分かってます」
貴「分かってない!
ほら、明日も早いんだから自分の部屋に帰れ」
美波「やっぱりずるいなぁ」
貴「え?」
美波「こんなに優しくされたり、褒められたりすると本気で好きになっちゃうんです!」
貴「...」
美波「私、翼さんの事が「はい、ストップ!」ッ」
貴「これ以上、何も言うな」
美波「...」
火をつけてしまったのは間違いなく自分だという自責の念はあるがそれでもこの辺りで消しとめておかねば更に彼女がヒートアップする事は必至である。
貴「俺はメンバーと楽しく仕事してたいの。でも俺も男だから、そんじゃそこらのファンよりキミたちと仲良くも、時にはイチャイチャもしてたい。だけど、カラダを求めようと思った事は一度もないし、今後もない」
そう言って梅澤の頭を優しく撫でる。
美波「!?やっぱりずるい」
貴「...梅」
85人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:TSUBASA | 作者ホームページ:http://exiledaisuki0113
作成日時:2020年10月25日 9時