40話 ページ40
私は約束通り冨岡君のクラスを訪れた。
冨岡君のクラスの前にはデカデカと“男装女装カフェ”と書かれた看板が置いてあった。主張が激しい。
恐る恐る中に入って出迎えてくれたのは。
「あら、A!来てくれたのね!」
男装をしたカナエだった。(※冨岡君とカナエは同じクラス)
いや、すごい。めちゃくちゃかっこいい。
そこら辺の雑誌に載ってるモデルよりも何百倍もかっこいい。
はぁー、顔が良い。本当の男だったら惚れてたかもしれない。
「カナエすごい似合ってる。めちゃくちゃかっこいい。」
「ふふ、そうかしら〜。
…ってやだわ!私は今男装してるのに!」
はっとしたカナエも可愛いしかっこいい。
男装して可愛いさとかっこ良さどっちも併せ持つ人になっちゃったよ。これ以上カナエファンが増えちゃったらどうするのさ。
「あ、カナエ。冨岡君いる?」
「冨岡君!冨岡君はすごいわよ!待ってて、呼んでくるわ!」
カナエはいそいそと中へ戻っていく。
そしてしばらくすると黒髪の女の子がこちらにやってきた。
最初は本当の女の子だと思ってた。そう、最初は本気で思っていた。
でも、違った。
遠目から見てもわかるくらいの美少女だと思っていた人物は。
女装をした冨岡君だったのだ!
「え、と、とみ、冨岡君!?」
あまりの可愛らしさに本気で女の子だと思った。
元の顔立ちが整っているから女装しても違和感ないだろうなぁとは思ってたけど…これは女子より可愛いぞ。駄目だろう女子より可愛いとか。
「ムフフ。どうだ?」
メイド服に近いフリルの付いたスカートを履いた冨岡君はどこからどう見てもただの可愛い女の子。
でも、冨岡君だって知ってるとなんか…笑いが…。
「す、すごい、似合ってて、似合いすぎる…っ」
込み上げる笑いを必死に堪えているせいできちんとした日本語が使えなくなっていた。
やばい、やばい。これは冨岡義勇じゃなくて冨岡勇子だ。
「……!似合ってるか、そうか…!」
冨岡君めちゃくちゃ嬉しそう。女装を褒められて冨岡君以上に嬉しそうにする人たぶんこの世界にいないと思う。(確信)
.
「し、しゃ、写真撮って良い?」
「…!ああ、良いぞ。」
636人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
aya(プロフ) - ラストに向けた展開に心揺さぶられました! (2021年6月8日 2時) (レス) id: 72cb3c8ec1 (このIDを非表示/違反報告)
かすたーど - ヤバっ!トリハダたちました…! (2021年5月16日 13時) (レス) id: 328ef4fff0 (このIDを非表示/違反報告)
巴 - 学園祭のお話がすごーく良かったです!高校時代に戻りたくなっちゃった。茶道部だったから不死川さんにお茶点てて差し 上げたいわ〜。 (2021年3月14日 0時) (レス) id: 7c1fbdaf37 (このIDを非表示/違反報告)
くれ - めっちゃ面白いです (2021年1月2日 17時) (レス) id: f26c98ad88 (このIDを非表示/違反報告)
そこら辺の水道水(プロフ) - いやなんかw主人公の実況が好きすぎてw (2020年11月18日 7時) (レス) id: 44bf365a1c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:白霞 | 作成日時:2020年7月11日 23時