4話 ページ4
「家どっちだァ?」
「え、あ、あっちです…。」
嘘だろ住所特定までする気なのかよ。
不死川君はそうかィと言ってどんどん歩いていく。着いて行かないと殺されそうだから私も死ぬ覚悟をして着いて行く。
殺される前にカツアゲでもされるのかな?それとも家に乗り込まれる…?
想像しただけでサァっと全身の血の気が引いていくのがわかった。
伊黒君に関しては突き刺さるような視線を私に向けてくる。目力が半端ない。
冨岡君も私のことをガン見してくる。伊黒君と違ってただ観察してるだけみたい。ちょっと安心した。
「おィ。」
「は、はい!」
不死川君に呼ばれて素っ頓狂な声が出た。
頼むお願いだから逆鱗に触れないでくれよ…?
「この分かれ道はどっちだ?」
「ひ、左です。」
「わかったァ。」
不死川君は変な声を出した私のことなんてあまり気にしていないようだった。助かった。
…と言うか男女の差があるから歩幅も違うはずなのに全然普通に歩けてる。
もしかして三人が私の歩幅に合わせてくれてる…?
一瞬この人達、実は優しい説出てきたけどそんな考えは一瞬で吹き飛んだ。
私が逃げないようにしてるだけだわきっと。
「あ、あの…。」
「なんだァ?」
「い、家ここです…。」
恐る恐る家を指さした私を三人は凝視してくる。
いやまじ勘弁して。めっっっちゃ怖いんだよ。
せめて私のこと見るの一人だけにしてくれません?順番にローテーションしてよ。ねぇ。
「…そうかィ。じゃあな。」
「夜は冷えるから風邪をひくなよ。お前は体調管理が厳かになっていそうだから…(以下略)」
「(そうか、またな。)」
冨岡君は相変わらず何も発さなかったけれどこの際そんなこと気にしていられない。
良かった。今日のところは生きて帰れるようだ。
三人は帰り際に軽く手を振ってくれた。
振り返さないのも失礼だろうと思い私も手を振り返す。
……本当に生きた心地がしなかった。
.
.
…あれ?
とうとうこの命が尽きる時が来たと思ったけど案外そうでもなかった。
私殺される予定じゃなかったの?
ただ普通に家まで送られただけじゃん?あれ?
「…何がしたかったんだあの人達…。」
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aya(プロフ) - ラストに向けた展開に心揺さぶられました! (2021年6月8日 2時) (レス) id: 72cb3c8ec1 (このIDを非表示/違反報告)
かすたーど - ヤバっ!トリハダたちました…! (2021年5月16日 13時) (レス) id: 328ef4fff0 (このIDを非表示/違反報告)
巴 - 学園祭のお話がすごーく良かったです!高校時代に戻りたくなっちゃった。茶道部だったから不死川さんにお茶点てて差し 上げたいわ〜。 (2021年3月14日 0時) (レス) id: 7c1fbdaf37 (このIDを非表示/違反報告)
くれ - めっちゃ面白いです (2021年1月2日 17時) (レス) id: f26c98ad88 (このIDを非表示/違反報告)
そこら辺の水道水(プロフ) - いやなんかw主人公の実況が好きすぎてw (2020年11月18日 7時) (レス) id: 44bf365a1c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:白霞 | 作成日時:2020年7月11日 23時