28話 ページ28
「…返事はァ?返事次第では」
「わかりました行きます行きます行かせて頂きます。」
貴方が怖い。その一言に尽きます。
「そ、う言えば冨岡君のクラスは何するの?」
全力で話題を逸らすために反射的に冨岡君に視線を移す。無視される可能性も秘めつつ。
無視される確率87%くらいかな…と思った矢先、冨岡君はキラキラとした瞳でこちらを見た。
…もしかして、聞かれたかったのかな?
冨岡君ってやっぱり可愛いな…。
「男装女装カフェだ。」
「え」
「は?」
「はァ?」
私をはじめとして、この返答には流石の伊黒君や不死川君も変な声を出した。
「なんだ?お前達は男装女装カフェも知らないのか?」
ぽかんと心底不思議そうな顔をする冨岡君。
ピュアだ。ピュアッピュアだ冨岡君って。
ピュアホワイトだ。(?)
いや、男装とか女装のカフェも結構定番だし知ってるけど…だけど…そこじゃなくて…。
「……冨岡君、も、女装、するの?」
不死川君も伊黒君もじっと冨岡君の返答を待つ。
「ああ。」
そして冨岡君は呆けた声で当たり前だろう、とでも言いたげな顔をしてそう言った。
二人共、勿論私も目が点になっている。
「……冨岡が女装……。」
「……冨岡が女装すんのかァ……。」
「……冨岡君のスカート姿……。」
駄目だ、考えただけで笑っちゃうやつだこれ。
不死川君も伊黒君も笑いを堪えるように下を向いている。
「…楽しみにしてるね。」
「……ぜってェ行かねェ…。」
「……不死川に同意だ。」
.
「A…なんで不死川と伊黒は俺のクラスに来てくれないんだ………俺は、嫌われて…いない……。」
「んー…じゃあ冨岡君なら不死川君と伊黒君が女装してる姿を見に行きたい?」
「嫌だな。気色が悪い。」
「わあ、素直。」
636人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
aya(プロフ) - ラストに向けた展開に心揺さぶられました! (2021年6月8日 2時) (レス) id: 72cb3c8ec1 (このIDを非表示/違反報告)
かすたーど - ヤバっ!トリハダたちました…! (2021年5月16日 13時) (レス) id: 328ef4fff0 (このIDを非表示/違反報告)
巴 - 学園祭のお話がすごーく良かったです!高校時代に戻りたくなっちゃった。茶道部だったから不死川さんにお茶点てて差し 上げたいわ〜。 (2021年3月14日 0時) (レス) id: 7c1fbdaf37 (このIDを非表示/違反報告)
くれ - めっちゃ面白いです (2021年1月2日 17時) (レス) id: f26c98ad88 (このIDを非表示/違反報告)
そこら辺の水道水(プロフ) - いやなんかw主人公の実況が好きすぎてw (2020年11月18日 7時) (レス) id: 44bf365a1c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:白霞 | 作成日時:2020年7月11日 23時