3話 ページ3
絶対に振り向かないから。振り向いたら死ぬって私の中の何かが叫んでるから。本能が拒否してるから。
「おィ。」
「あ、はい。」
そんな私の決意も虚しく、半ば強制的に振り向かせられました。
…やだやだ不死川君イケメン。青筋立ってるけどイケメン。うん、うん…(現実逃避)
「……名前はァ?」
「…え」
「名前聞いてんだよォ。」
「あ、えっと…。」
何々、私の名前知ったらどうするの?
校内放送で私のこと呼びつけるの?それとも変な噂でも立てる気なの?
怖いよ怖いよ怖すぎんだよ。
「…お前は名乗ることもできないのか。」
そう言って私のことを睨みつけてきたのは伊黒君。
またの名をマスクマン。(命名 ・ 私)
理由なんて単純。一年中マスクしてるから。
…顔こっわ。かっこいいけど顔こっわ。マスクしてんのに顔こっわ。
「おい。」
「え、えと…
私の馬鹿阿呆。何馬鹿正直に名乗ってんの。
さよなら私の平和な学生ライフ。
「…うっし、帰るかァ。」
「…そうだな。冨岡、早くしろ。」
「(…ああ。)」
冨岡君はこくりと頷くとさっきまで喧嘩していたのが嘘のように二人の隣に並んだ。
……あれ?私、殺されてない?
いや、名前聞かれたしこれから私のことを殺す作戦会議でもするのかもしれない…。
遺言書いといた方が良いなこれ。
「おい。」
「な、何でしょう!」
遺言の内容を考えていたら背後から伊黒君に声を掛けられた。
あ、遺言書く時間も与えないってか。うんうんそうなのか…うん…。
「何突っ立っているんだ。さっさと来い。」
ぐいっと鞄を引っ張られて不死川君と伊黒君の間に挟まれた。
大切なことなのでもう一度。
不 死 川 君 と 伊 黒 君 の 間 に 挟 ま れ た 。
…ああ、逃げないようにってことね。うん。
死にたくないなぁ…。
そして三人がガン見してくる。やだやだ怖い怖い怖い。割とガチで涙出そう。
誰か助けて…。(懇願)
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aya(プロフ) - ラストに向けた展開に心揺さぶられました! (2021年6月8日 2時) (レス) id: 72cb3c8ec1 (このIDを非表示/違反報告)
かすたーど - ヤバっ!トリハダたちました…! (2021年5月16日 13時) (レス) id: 328ef4fff0 (このIDを非表示/違反報告)
巴 - 学園祭のお話がすごーく良かったです!高校時代に戻りたくなっちゃった。茶道部だったから不死川さんにお茶点てて差し 上げたいわ〜。 (2021年3月14日 0時) (レス) id: 7c1fbdaf37 (このIDを非表示/違反報告)
くれ - めっちゃ面白いです (2021年1月2日 17時) (レス) id: f26c98ad88 (このIDを非表示/違反報告)
そこら辺の水道水(プロフ) - いやなんかw主人公の実況が好きすぎてw (2020年11月18日 7時) (レス) id: 44bf365a1c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:白霞 | 作成日時:2020年7月11日 23時