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36話 ページ36

「うわぁ。」



受付の人から懐中電灯を受け取り中に入って早々、カーテンの間から手が伸びてきた。

中の人達大変そう…こんな暗闇の中闇雲に手を伸ばして誤って殴ったりしないように配慮しなきゃいけないしね…。



「…お前、棒読みすぎる“うわぁ”はやめろ。脅かしている奴らはお前に怖がって貰いたいんだ。なのにそんな棒読みで言われても嬉しくないだろう。もっと驚いた声を出せ空気を読めない奴だな。」

「あ、はい。」



なぜか伊黒君から軽く説教されました。



いやこれ驚かせてくれた人達すごい複雑な思いで聞いてると思うんだよね。

だって要約すると驚かせてくれた人達の為に驚いたふりしろって話してるんだもん。



本当にごめんなさい驚かせてくれた人達。



「不死川君いるのかなぁ。」

「まあどこかにはいるだろう。」



伊黒君も最初は入るのを躊躇ったり、私にくっつかない程度に距離を縮めて歩いていたけれど、慣れたのかだいぶ落ち着いたような雰囲気を醸し出している。



でも私は気づいてる。伊黒君が始終キョロキョロと当たりを見回し、誰もいないかを確認していることを。

私が前を向いてるからバレてないと思ってるみたいだけどねぇ。暗闇に目が慣れると意外と見えるものなんだよこれが。


もちろん本人には言えないけど。



「な!」



脅かしを特に気に止めることもなくスタコラサッサと歩いていたら突然、後ろの伊黒君が声を上げた。

何事かと思い振り返ろうとすると伊黒君は私の背中をぐいぐいと押して早く進めと訴えかけてきた。



何が何だかさっぱりわからないけれど取り敢えず従うことにした私は早足であるくことにした。



「なんでそんなにとろいんだ。走れ。全力で走れ。」

「この暗闇の中を走れと?危ないから駄目だよ。」

「なんでお前は変なところで真面目なんだ…!」

「私はいつも真面目です。」



不良疑惑が付く君達とは違って一応真面目なんだよ。



でも焦る伊黒君ってレアだよな…写真とか普通に売れそう…。

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aya(プロフ) - ラストに向けた展開に心揺さぶられました! (2021年6月8日 2時) (レス) id: 72cb3c8ec1 (このIDを非表示/違反報告)
かすたーど - ヤバっ!トリハダたちました…! (2021年5月16日 13時) (レス) id: 328ef4fff0 (このIDを非表示/違反報告)
- 学園祭のお話がすごーく良かったです!高校時代に戻りたくなっちゃった。茶道部だったから不死川さんにお茶点てて差し 上げたいわ〜。 (2021年3月14日 0時) (レス) id: 7c1fbdaf37 (このIDを非表示/違反報告)
くれ - めっちゃ面白いです (2021年1月2日 17時) (レス) id: f26c98ad88 (このIDを非表示/違反報告)
そこら辺の水道水(プロフ) - いやなんかw主人公の実況が好きすぎてw (2020年11月18日 7時) (レス) id: 44bf365a1c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:白霞 | 作成日時:2020年7月11日 23時

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