14話 ページ14
「AちゃんAちゃん!このお洋服どう?」
「わぁ、すっごく可愛いよ!寿美ちゃんに似合うねぇ。」
「私は私は?」
「ふふ、貞子ちゃんも可愛い。」
「Aちゃん!これ俺が作ったプラモなんだぜ!」
「うわぁ、上手だねぇ。」
今の状況を説明しよう。
不死川君の弟妹さん達から私モテまくり。AちゃんAちゃんって慕われるのも悪くない。
不死川君と玄弥君は下の子達が私に群がるのを眺めているだけだった。
なんか心做しか微笑ましそうに。
「ねぇねぇ、Aちゃんはお料理できる?」
「ふふ、できるよー。」
「じゃあ、じゃあ!教えて!」
「私も私も!」
「え、でも…。」
ちらりと不死川君の方に視線をやる。寿美ちゃんや貞子ちゃんはお料理などに興味のあるお年頃。
私は教えてあげても全然良いのだが、勝手に教えてしまうのは些か宜しくないように思える。
それに私が教えてあげなくったってお母さんに教われば良いんじゃ…。
「…お前が良ければ教えてやってくれねェか?お袋は仕事で忙しいからなかなか教われないみてェなんだ。」
てっきりNoと言われると思ってたから不死川君の返答に少しだけ驚いてしまった。しかし兄である彼が言うなら問題ないだろう。
「んー…お兄ちゃんからの許可も貰えたし良いよ。でも怪我しないように気をつけるんだよ?」
「はーい!」
「わかった!」
それから寿美ちゃん達に台所に引っ張って行かれた。
妹いたらこんな感じなのかなぁ、と一人でほっこりしていたのは私だけの秘密。
.
「Aさんすげぇ馴染んでるな…。」
「そうだなァ…。」
「もういっそのこと俺達の姉ちゃんになってくれた良いのになぁ…。
……って、じょ、冗談!冗談だから!兄ちゃん机にヒビ入ってるから!そんなに動揺しないでくれ!」
「………………俺は動揺してねェ。」
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aya(プロフ) - ラストに向けた展開に心揺さぶられました! (2021年6月8日 2時) (レス) id: 72cb3c8ec1 (このIDを非表示/違反報告)
かすたーど - ヤバっ!トリハダたちました…! (2021年5月16日 13時) (レス) id: 328ef4fff0 (このIDを非表示/違反報告)
巴 - 学園祭のお話がすごーく良かったです!高校時代に戻りたくなっちゃった。茶道部だったから不死川さんにお茶点てて差し 上げたいわ〜。 (2021年3月14日 0時) (レス) id: 7c1fbdaf37 (このIDを非表示/違反報告)
くれ - めっちゃ面白いです (2021年1月2日 17時) (レス) id: f26c98ad88 (このIDを非表示/違反報告)
そこら辺の水道水(プロフ) - いやなんかw主人公の実況が好きすぎてw (2020年11月18日 7時) (レス) id: 44bf365a1c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:白霞 | 作成日時:2020年7月11日 23時