"2人だけ"の秘密（桃×赤） (ページ38)

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勇気は一瞬 1 ページ38

赤

今日はバレンタインで、小瀧と2人で雑誌の仕事。

最近忙しくて会えてなかったから嬉しくて、ずっと楽しみにしてた。

今日のためにチョコ買ったんやけど、渡せるかな。

赤｢小瀧、あのさ、｣

桃｢ん、どうしたん。｣

赤｢…えっと、｣

どうしよう。

チョコ渡すだけなのに緊張して言葉が出て来おへん。

赤｢…久しぶり、やな！元気やった？｣

桃｢うん、元気やで。しげは？｣

赤｢俺も元気。｣

あかん、渡されへん。

…いや、大丈夫。

撮影は始まったばかりやから、まだチャンスはある。

撮影の合間のちょっとした休憩時間。

…今なら言える。

桃｢しげ、なんかソワソワしてる？｣

赤｢え？いや、そんなことない。｣

作戦失敗。

緊張しているのが小瀧にバレて、不思議に思われてしまった。

…待って、このままやったら渡されへん。

それからも頑張って渡そうとするけど、言葉が詰まって出てこなくて。

あっという間に次の仕事の時間に。

この後は、それぞれ違う仕事が入ってるから渡すなら今しかない。

いつも自分の気持ち伝えられへんけど、バレンタインの勢いで伝えたい。

小瀧のことが好き、って。