"2人だけ"の秘密（桃×赤） (ページ36)

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赤

長い沈黙の中、先に口を開いたのは小瀧だった。

桃｢…ごめん。｣

たった一言なのに、今まで我慢してきたものが全て崩れて涙が溢れ出した。

赤｢っ、遅い！｣

桃｢ごめん。｣

赤｢可愛いって言い過ぎやし、デレデレし過ぎや、あほ！｣

1度口に出すともう止まらなくなってもうて、勢い任せに思ったことを小瀧にぶつける。

赤｢ぎゅーすんの、俺だけやなかったん？せっかくのデートやったのに。2人きりになるの、久しぶりやったのに…｣

桃｢ん、せやな。ごめん。｣

全部ぶつけて気づく。小瀧悪ないやん。
嫉妬して逃げた俺が悪いやん。

赤｢っ、ちゃうわ、小瀧は悪ない。俺が悪いんや。子供相手に嫉妬してもうたから…｣

桃｢しげは何も悪ない。あの子ばかりでしげの気持ち考えんかった俺が悪いねん。ホンマにごめんな。｣

更に強く抱きしめられて胸がきゅん、と音を立てる。

赤｢でも、小瀧が来てくれて嬉しかった…｣

体をくるっと小瀧に向かい合う形にすると、

桃｢可愛い。笑｣

と言い、頭を優しく撫でてくれた。