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試しに  NO.4 ページ6

環「ねぇ、恋ってなに?」

お天気もよく、日差しが心地よい午後。

洗濯物をたたんでいると、環くんがしゅんとしながら聞いてきた。

『えっと…いきなりどうしたの?』

よくぞ聞いてくれた!とばかりに環くんは積んであった洗濯物を横にずらすと私の横に座った。



環「それがな!ヤマさんが「タマはまだ恋を知らねーんだな」って馬鹿にしてきた!!」

可愛らしく頬を膨らませながら怒っている彼はご立腹のようだ。


『う〜ん、私もよくわかんないけど人それぞれじゃないかな?タイミングもあるだろうし』

少し困りながらも答えると、納得がいってないらしい。

環「俺、お子ちゃまなのかな?」

『えっ!?そんなことはないと思うけど』

眉毛がハの字に下がり、ますます落ち込んでしまった環くんに、私は少し考えた後ある提案をした。


『じゃあ今から私の質問に答えてみて?』

環「わかった!!」


『じゃあ、一緒にいて安心する女の子を思い浮かべて?』

環「安心…?…………うん、浮かんだ」

『次に、嬉しいことや悲しいことを報告したい女の子を考えて?』

環「出てきた」

『最後にその子と一緒にいたいって思う?』

環「………うん。思った」

目を開けて笑っている環くん。

『じゃあ、その相手が環くんの好きな人だよ』


少し胸がズキッてする。

でも、これでいい。

片思いなんてこれで終わればいい。

いい機会だ。

涙がこぼれそうになって慌ててうつむく。

しかし、大きな手にギュッと手を握られた。

驚いて彼を見ると、安心したような笑顔だった。


そして、次の言葉は私の予想を覆す。




環「じゃあ俺、Aに恋してるんだ!!」


『………え?』


思わず漏れてしまった声。

喜びよりも驚きが勝る。


環「だから!俺Aといると安心するんだ!だから好き!」

あのね…。

凄くドキドキするんだ。

『私も………好き』


顔が赤くなる。

私は手元の洗濯物で顔を隠した。

水色の猫耳パーカーは、私の心を温めた。









今日も彼はえへへって隣で笑うんだ。

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紅兎★天使 - こんにちは、作者の紅兎★天使です。この度、なぜかGoogleが初期化してしまい、パスワードもわからない為小説の更新ができません。しばらく休むことになってしまいます。私も書きたかったのでとても辛いです。ご了承ください。大変申し訳ありません。 (2018年2月5日 18時) (レス) id: 0643382e40 (このIDを非表示/違反報告)
はるまん - 今見たよー!!!忙しいのにごめんなー!!!あとありがとー!!!(≧∇≦)読みながら妄想したよ、可愛いヤマさんと一織を……ヌフフまたリクエストするかもだけど、よろしく!!! (2018年1月27日 19時) (レス) id: f4965df5c9 (このIDを非表示/違反報告)
紅兎★天使(プロフ) - はるまんさん» オッケー!リクありがと!時間いただくかもだけど書くからね! (2018年1月27日 15時) (レス) id: 52a5e6ff84 (このIDを非表示/違反報告)
はるまん - またリクいーかな?ヤマさんは夢主が好きで、でも夢主が一織に構いまくるからヤマさんは一織に嫉妬する。でも実は一織も夢主が好きでヤマさんとバチバチィ……ってなるけど夢主はナギとくっついていたというオチ(ギャグ風に)……な感じでお願いしたい!長くてごめん! (2018年1月27日 8時) (レス) id: f4965df5c9 (このIDを非表示/違反報告)
紅兎★天使(プロフ) - 美来さん» 最高と言ってもらえてよかったです!ありがとうございましたー!! (2018年1月23日 18時) (レス) id: 52a5e6ff84 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紅兎★天使 x他1人 | 作成日時:2017年11月22日 16時

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