龍の妹は愛され女子です！【アイナナ】 (ページ18)

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日常15 ページ18

『じゃあ行こっか！！』

そう言って手を差し出すと驚いたように目を見開いた透くん。

透「えっ！？」

『ん？どうしたの？』

なぜ驚いているのだろうと思い、首をかしげる。

透「えっと……手、繋ぐんですか？」

『えっ！？繋がないの？』

私はいつも龍にぃと出かけるとき手を繋いでいたので、お出かけの時は手を繫ぐものだと思っていたが……

どうやら違うらしい。

『そっか…ごめんね』

おずおずと差し出した手を下げると、いえ！と声を出した透くん。

透「せっかくだから繋ぎましょう！デートですし！」

その言葉に、思わず顔を上げて笑う。

『うん！！』

私たちは手を繋いで目的地に歩きだした。

目指すのは……遊園地だ！！

龍「俺………Aと手繋いで買い物した事を初めて後悔したよ……」

ポンポンと龍の肩を慰めるように叩きながら楽は去っていく背中を見つめる。

楽「そうだな。誤解はとかないとな」

案外お似合いなんじゃないか…そう思ってなんとなく横を見た。

それが間違いだった。

新聞紙をカバンの中に入れて、サングラスを装着している。

先ほどとは別の帽子を被った我らがセンター。

楽「…………天？」

なんでお前そんなに尾行慣れしてんの？

そう聞く前に、天は口を開く。

天「なんで慣れてんの？って聞きたいわけ？」

頷くと、ハァとため息をつかれた。

天「ボクはやると決めたら最後までやりきる」

セリフだけならカッコイイのだが、やっていることがゲスいので全然響かない。

誰が止めてやれ。そう思って横を見ると、リバーシブルのパーカーを裏返している龍の姿。

どうやら、二人共つけるき満々らしい。

このままだと通報されそうなくらい怪しいが。

天「じゃあ行くよ」

立ち上がり、龍も天についていく。

俺はため息をつくと帽子を深くかぶり、二人の後を追った。