龍の妹は愛され女子です！【アイナナ】 (ページ17)

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日常14　　ドキドキ！デート編！ページ17

待ち合わせ場所で、帽子とメガネをつけた男がそわそわと何度も腕時計を見ていた。

そして…そこから少し離れたところにあるベンチに3人は座っていた。

新聞紙で顔を隠した大人気アイドルTRIGGERのセンター、九条天。

コーヒー片手にあくびをしているTRIGGERのリーダー、八乙女楽。

スマホを片手に何度も足を組み替えてるエ□エ□ビースト、十龍之介。

龍「バレなきゃいいけど…」

天「安心して、龍。変装は完璧。誰にもバレないし目立たないよ」

楽「それ本気で言ってんのか？別の意味で目立ってるぞ？」

天「どうゆうこと？」

動揺のせいか冷静な判断ができなくなっている2人。

楽も内心穏やかではないのだが、この2人
ほどではない。

龍「あっ！来たよ！」

約束の時間になったのかスマホから顔を上げた龍の目線の先には、デートだからかオシャレをしたAの姿が。

楽「こうやって見ると流石、龍の妹なだけあるわ。見た目だけならかわいい」

天「楽が言うと冗談に聞こえない」

一方、つけられているなんて全く気付いてないAと八神透は………………。

『ごめんなさい！おまたせしてしまって！』

透「全然待ってないですよ！来てくれてありがとうございます！」

緊張しているのか表情が硬い八神と、
なにも考えてないのか普通に遊びに行く感覚なのか、楽しそうなA。

遠くから見ている彼らには恋人同士みたいにみえていて……。

天「随分とベタな展開だね。待ってるなら待ったって言えばいいのに」

楽「アホか？デートでそんなこと言ってみろ。開始3分で振られるわ」

天「デートに誘う前に振られたくせに。しかも5分で」

楽「なんだと！？クソガキ！」

天「なに？やる気？受けて立つけど？」

いつもの言い合いが始まりそうだが、肝心のTRIGGERのブレーキの反応がない。

いつまでも止める気配のないことに疑問を感じたのか、「龍？」と2人でそちらを向くと……

今にも大声で泣き出しそうな顔の龍。

一体この短時間で何があったのだろうと思い、2人がデート組の方に目を向けると…………

手を繋いで歩き始めた二人の姿。

TRIGGER全員、目を見開いて何度も何度もまばたきをした。