どうもケンカップルです【まふまふ】

ケンカップル番外編1ー3 ページ31

「おーいA！昼飯、食べよーぜ」

田中が笑顔で駆け寄って来る。

…犬の耳としっぽが見えたのは気のせいにしておく。

「別にいいよ…ってまふ怖っ」

ちらりと見えたまふに寒気を覚える。

あれ、なんか殺気出してない？

「あーあれな」

微妙な表情でまふを見る田中。

「なんか知ってんの？」

「ま、シークレットってことで」

田中はすぐに笑顔に戻し、私の弁当の包みを勝手に開いた。

「おーコレ美味そう」

田中は今すぐ食べそうな雰囲気で私の弁当を物色する。絶対、何か食べる気だこいつ。

「返せっ」

田中の手の中から弁当を奪い返し、パクリと玉子焼きを頬張った。

先に食べとかなきゃ後で１００％食われるからね。

「あーそれ狙ってたのに！」

「人の弁当を狙うんじゃねぇよ！」

…みなさんお気づきだろうか。

この会話をしている最中にもすごい視線を感じるんだけど。怖くて後ろ振り向けない。

まふだよね。これ、確実にまふだよね。

怖すぎワロタァ。

私の彼氏ってあんな怖かったけ？

「ねぇ、まふどーにかしてくれない？視線で背中が焼け焦げそう」

「焦げれば？」

「酷っ」

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