かわいいこ [tty] #req. ページ8
Setting = 年下(大学1年) 彼女
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Mushimegane side
.
ふと、思い出したようにてつやが口を開く。
「あ、
俺、彼女出来た。」
皆の表情がピシッと固まる中、僕の右手は職業病かのようにカメラを探して録画ボタンを押した。
「え、え!?まじいつから?」
「半年前?…もっと前かも」
「オオイ 隠しとったんか!」
裏切られた!ととしみつが嘆いてるけど口元は弧を描いてる。何だかんだ喜んじゃってる可愛いやつ。
「あ!虫さんカメラつけたっしょ。」
「“てつやが彼女の存在を隠してたようです”サブチャン行き確定ネタだげ」
「そうそう、それなんだけどさぁ…」
口ごもるてつやに少しの違和感を感じる。
え、何。
犯罪でも犯したんかついに…?
「相手の子、まだ未成年なんだよね」
「カメラを止めろ!!!」
映画のタイトル並みに馬鹿みたいに叫ぶしばゆーに反応して、りょうが停止ボタンを押した。
.
「…で?相手の子はいくつ?」
叫んだしばゆーのせいでカメちゃんがコップを落とすという二次被害も収束に向かい、落ち着いた頃に僕が本題に入る。
「18」
「は?高校生?」
「付き合った初めは…そう。今は大学生。」
大学生という言葉に皆ほっと一息ついたのがわかる。高校生は犯罪臭するもんなぁ…気持ちが通じ合ってるなら僕は良いと思うけども。世間体がね。
「でも、なんで今言ってきたん?」
「んー…俺としてもリスナーとか皆に隠したくなかったんだけど、…その…。」
てつやがまた口ごもる。
ハッキリしない態度にメンバーのイライラが溜まっていくのが見えた。やばい爆発する前にさっさと終わらせないと…!
なんて考えた時、がちゃりとリビングのドアが開いた。
「てっちゃん」
振り返るとそこには小柄で可愛い女の子が立っていた。
柔らかそうな生地のスカートがゆらりと風に揺れる。
可愛い顔立ちをしてる彼女は、怒ったように眉間にしわが寄っていて。それでも可愛い顔をしてた。
「「「誰??」」」
「Aっ!?」
メンバーたちの息がぴったりで仲良しだなぁ〜つって現実逃避してる僕でした。
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Tetsuya side
.
「っ…改めて、俺の彼女のAです。」
「はじめまして!Aです。いつも動画拝見してます。」
ぺこりと頭を下げてから微笑むとメンバーの顔がわかりやすくにやけていく。
ああクソ!これだから紹介したくなかったんだ…。
些細なことだけど、嫉妬してしまうから本当は言いたくなかったのに。
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遊馬(プロフ) - ゆさん» 長い間ご愛読頂き有難うございました!ひとつひとつ時間をかけて生み出したお話を気に入って頂けてとても嬉しいです。またお時間ある時に読み返して頂けたら嬉しく思います…!どうぞこれからもよろしくお願いします。 (2020年2月2日 2時) (レス) id: fccb4604d0 (このIDを非表示/違反報告)
遊馬(プロフ) - 怜さん» 長い間ご愛読頂き有難うございました!初期の方は見返すと小っ恥ずかしい気持ちになりますが、どのお話も気に入って頂けて作者冥利に尽きます…。これからもどうぞ作品共々よろしくお願いします! (2020年2月2日 2時) (レス) id: fccb4604d0 (このIDを非表示/違反報告)
ゆ(プロフ) - 完結お疲れ様でした!どの話もとても楽しく読ませて頂きました、、!終わってしまうのはとても悲しいですが、さらにまた読み返そうと思います!新作がもし出来たらすぐに読みに行きます!! (2020年1月31日 21時) (レス) id: 2e60baebd0 (このIDを非表示/違反報告)
怜(プロフ) - 完結おめでとうございます!どのお話もとっても好きで、3作ともたまに読み返しています…他の作品の更新も頑張ってください〜! (2020年1月31日 21時) (レス) id: 291ffdfed4 (このIDを非表示/違反報告)
Flower 328(プロフ) - リクエストありがとうございました♪甘々で溶けました…… (2019年12月6日 9時) (レス) id: 34909526e5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:遊馬 | 作成日時:2019年7月5日 23時