*NEARER

honest [tsmt] #req. ページ17

Setting = 幼馴染 彼女 同い年

#
Toshimitsu side
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「…この映画おもろい？」


恋愛映画を嬉々とした表情で持ってこられたときは、何となくAが見たいなら一緒に見てもいいかと思ったがありきたりな内容過ぎて頭に全然入ってこない

…物語終盤になった頃、ポロっと本音をこぼしてしまった。


「面白いじゃん…！
あぁ…ヒロインちゃん、それ浮気じゃないんだよ〜泣かんで…」


感情移入してるのかAはぐすぐすと鼻をすすっている
下がり切った眉を見てる方が面白いかも知れないな。


ありがちな展開に転ぶ物語より先の読めないAのがいい

あとヒロインよりお前のが可愛い。


口には出さないがそんなことを思いながら、近くのテーブルに広げてたポップコーンを口に運んだ


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見終わると余韻を引きずってるAのかわりにDVDを元のプラスチックケースに戻す。


借りてきた恋愛映画はいわゆる俺様系男子？ものだったからふと気になったことを口に出してみた


「なあ、俺様すきなん？」
「え？…いや、そうじゃないけど」

オススメされてたから見てみようかなって、と言うAの視線は焦った様に動いてる

「本当にオススメだったん？」
「う、うん！」
「どこで？ネット？」
「そ……そうそう！」

iPhoneの画面を見せながらトップ10には入ってないみたいだけど？と言うと顔を真っ赤にした

…カマかけるとすぐわかるなこいつ。


「なんで顔そんな赤いの？」

「！〜〜いじわる、」


わかってる癖に、と小さな声で悪態をつくAが可愛くて 近寄って両手で顔を挟むと視線を合わせた


あれ、俺って割とSかも知れんな。


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