あなたの笑顔の隣で2 【東海オンエア】

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「おはよう」



虫「おはよう。てつやはまだ寝てる？」



「うん。一応今日出かけるってことは言ってるから大丈夫だよ」



虫「そっか。じゃあ行こうか」



「うん」






私たちは近くの喫茶店に入った。



虫「相談ってりょうとのことでしょ？」



「え！何で知ってるの？」



虫「そんなの見てればわかるよ。みんなわかりやすいんだから」



「なら話は早いよね。私、りょうくんのことどう思っているのかわからなくて」



虫「んー、Aちゃんは今まで何人に告白されてきた？」



「え？えーっとー…」



なんでいきなりこんなこと聞いてきてるんだろう。




虫「きっと両手じゃ足りないくらいの人から告白されたと思うよ。
　 だってAちゃんは魅力的な女性だから。でも、その中で何人の人と付き合った？」




「それは…1人だけだよ。婚約者だった翔だけ」



虫「それは、どうして？今まできっといい人がたくさんいたでしょう？」



「それは…」



虫「どうしてあいつとだけ付き合ったの？」



「それはその…」




言えない。



恋愛経験がない自分が恥ずかしくて。



そのことを誰かに知られるのが怖くなってきて。



誰でもいいかなって思ってしまったときに翔に告白された。



同僚でいい人だと思っていたから付き合ってもいいかなって。



軽い気持ちで付き合ってしまった。



恋とか愛とかが全然わからないけど、
私のことを大切にしてくれる彼のことを少しずつ私も大切にするようになった。



虫「Aちゃん、心の声ダダ漏れだよ」



「え？うそ！」




虫「完全に聞こえてるよｗ」



「あー…恥ずかしい…」



虫「別に恥ずかしいことじゃないよ、全然。でもね、Aちゃん」



「ん？」



虫「今まで誰とも付き合ってこなかったのは告白してきた男とある人を
　 頭の中のどこかで比較していて、誰もその男の人に勝てたことが
　 無かったからじゃないかな？」




「え…？」



としみつも虫さんもどうしてごまかすのよ。



それに私が今聞きたいのはりょうくんとのことなのに。

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