あなたの笑顔の隣で【東海オンエア】 (ページ40)

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てつやSide

「あっ！あった！てっちゃんありがとう！」

虫「あっ、てつや、Aちゃん、僕たち帰るね。またね」

しゆ「ばいばーい」

「みんなばいばーい」

て「よし、じゃあ俺は編集してこよーっと」

さっきざわくんがとしみつに聞こうとしていたことが何なのか俺にはわかっていた。

あいつがどう答えるのか聞きたくて俺は撮影部屋に戻った。

ドアを開けようとしたその時

り「Aはとしみつのことが好きなのになんで2人は付き合わないのかなって」

と「それはさ、Aがお前のこと好きだからに決まってるだろ」

り「…は？」

は？としみつ、お前何言ってんだよ。

今部屋に入るのは良くないと思い、悪いとは思いつつも廊下から2人の話を聞くことにした。

と「いつだってAが愛おしそうに見ていたのはりょうなんだよ、
　 Aの瞳の中に俺が写ってたことなんて1度もねーんだよ」

言われてみれば、Aはりょうのことが好きだったのかもしれない。

— 高校時代 —

「もうすぐりょうくんの誕生日だよね！なにプレゼントしようかなー
　りょうくん、いろんな女の子からプレゼントもらうだろうからなー」

て「りょうはなにあげても喜ぶと思うよ」

「えー…でもさ、他の女の子と同じじゃ嫌だもん」

て「なんだよそれｗ」

「んー、わかんないけど何となくかなｗ」

Aはいつもりょうのことを気にしていた。

としみつのことを聞かれたことはもしかしたら1度も無かったかもしれない。

でも、Aはとしみつと目が合うと顔を赤くしていた。

と「りょう、お前はずっとAのことが好きなんだろ？」

りょう、お前は今までのことを”妹みたいな存在”って言ってたよな。

俺はバカだからそれを信じていたけど、もしAのことがずっと好きだったのなら、
俺は応援するしかないじゃないか。

今ならまだこの気持ちを止められる。

この気持ちに気付いたのが今だから、今だから止められられると思うんだ。

り「としみつ、俺…Aのことがずっと高校の頃から好きだった。今も」

よし、たまにはわがままになれよ、りょう。

俺はさんざんお前に意地悪されてきたけど、
いつでもお前が俺たちのことを優先してくれるの知ってるから。

頑張れ。