君は俺らのもの。

with TETSUYA 10 ページ46

てつやside


ずるりとAから自身を引き抜く。抑えていた手も離し、ベルトも外しAを拘束から解いた。もういいや。




て｢俺どうやっても、敵わんみたいだわ｣

｢てつや…｣




鍵を開けようと手を伸ばす。するとその手を止められてそのままドアに背中を押し付けられた。




｢…っ勝手に自己完結すんな！！｣

｢いっつもそうやって、ほんっと、てつやの…クソガキ！！｣

｢なんで決めつけるんよ！なんで結論づけるんよ！Aは、Aは何にも言ってない！｣




Aの声が響く。りょうの声もドア越しに聞こえる。Aがりょうに大丈夫やから帰って、とお願いする。みんなにもそう伝えて、って。そのまま、どんくらい経ったんかな。足音も何もかも消えて静まり返る我が家。きっともう、この家には俺とAしかいねえ。

そうわかった時、Aが口を開いた。




｢嫉妬して、ヤキモチ妬いて、犯すみたいにセックスして、辞めてって何回も言ったのに辞めてくれんで、りょうくんには絶対バレたし、ほんと、最悪すぎることして｣

｢そのくせ、泣きそうな顔して、ごめんね、って馬鹿みたい｣

｢あんたが馬鹿なのもね、幼いのもね、知っとるけど、今回のはほんと、許せん！！｣




Aが俺を床に正座させて仁王立ちして見下ろしてくる。とりあえずなにか着ませんか、って言ったらめちゃくちゃ強くしばかれたから今言うのは違ったぽい。




｢変な意地張って好きな子泣かせるってなんだお前！小学生か！｣

て｢好きな子って自分で言ったあ｣

｢うるさい、ばかてつや。今から言うことよく聞きやがれ｣



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