微糖 4 ページ29
マサイside
タオルを掴むとふわっと香るあいつの匂い。柔軟剤が同じなんだからそりゃ当たり前だろとも思うけど、なんかこのタイミングでこのタオルを見つけるのもちょっと悪い考え浮かんじまうな、と苦笑いする。
再び自己空間に閉じこもり画面に目をやる。
なかなか、いいのが見つからない。無理やり、とか複数で、とかそういうのばっかり勧めてくんな、このサイト。違ぇし。俺はそんな酷いことしたくねえわ。
するなら、綺麗な部屋で、ふたりっきりで、気持ちよくなって泣いてしまう、みたいな…そういうのが、
って。違う違う。なに妄想してんだ俺は。あいつの泣き顔を思い出し急いで頭を振る。
邪な考えが機械にまで伝わったのか、矢印の指す先には俺好みの内容が映し出されていた。……しかもなんか、この女優さんちょっとだけAに似てね?
いや、Aの方がこう、目がクリっとしてて眉がもうちょいキリッとしてるか。
マサイ「…ダメだ、あいつがずっと頭ん中で浮かぶわ」
ごめんな、と心の奥底で謝って動画をクリックした。
.
『っ…は、』
マサイ「…、、似てる、」
女性は強気な性格、経験は無く、初彼氏と初行為。
…うぉーーい、こんな俺のためにあります、みたいな動画あんのかよ。
なんかもう女優さんがAにしか見えなくなってきたし、男優の方も俺で考えちまうし。
段々と下半身に集まる熱量。
下着を取り、Aがくれたタオルで隠す。
先端に触れれば、べと、と粘着質なものが指先についた。
『…気持ちいい?』
『……っ』
『そんな怖い顔しなくても、大丈夫だよ』
『……怖くないよ、別に』
マサイ「……はは、ほんと、Aみてぇ…」
中に指を入れられ、解されていく。
ぐちゅぐちゅ、と水音がして恥ずかしさで顔を腕で隠す。
しかし、その腕も簡単に取られ、真っ赤に染まり涙の浮かぶ顔をじっと見つめられ、思わず泣きそうになる。
そんな顔するな、我慢出来なくなるだろ。
「マサイ……っ、」
マサイ「っ……、やっべぇなぁ、」
脳内でAの声が再生される。俺は目を瞑り、Aの声だけを必死に聞く。
泣きそうな声で俺に縋るみたく、まさい、まさい、と何度も。
マサイ「…A、気持ちいい?」
「そんな、の…言わ、ない…っ、からっ」
マサイ「ま、表情で気持ちいの分かるけどね」
「っば、か!」
マサイ「…そうさせたのは、Aだろ?」
.
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yaoyoryzuchan(プロフ) - あゆさんの書かれるてつやが本当に大好きです。 (2018年8月31日 22時) (レス) id: 44f31d8daf (このIDを非表示/違反報告)
あみ(プロフ) - フラグ設置、わからないので教えてください (2018年8月21日 18時) (レス) id: 196990bb6f (このIDを非表示/違反報告)
あゆ(プロフ) - 続編は既にパスワード解除、フラグ設置していますのでご確認くださいませ (2018年8月21日 9時) (レス) id: 6672c4434c (このIDを非表示/違反報告)
みく(プロフ) - 続編のパスワードが分かりません… (2018年8月20日 9時) (レス) id: bf314a48b3 (このIDを非表示/違反報告)
あみ(プロフ) - 続編のパスワードがわからないです… (2018年8月19日 16時) (レス) id: 196990bb6f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あゆ | 作成日時:2018年6月23日 15時