火の花 ページ14
祭囃子の響く熱気の溢れ返った空間、着慣れない浴衣にてんやわんやしながら下駄を鳴らす。
「A、はぐれんなよ」
「分かってるけどさぁ…、としみつ早いよ。」
こちらを振り返る男に文句を垂れれば悪い、と手を差し出しできたのでそれを遠慮なしに握らせて貰う。祭りも終盤、花火を見ようと老若男女問わず集まるこの空間では、一歩離れれば離れ離れになってしまいそうだった。そんなことになったらややこしくなる。
「ほら、早く行かんと間に合わん」
「分かってるって、ちょ、待ってよ」
手を繋いだのはいいものの、こちらもまた遠慮無しに引っ張ってくるのだから手が離れそうになってしまう。もう少し気を使ってほしいものだが、なんでも彼のおすすめのスポットがあるらしく、其方に連れていかれている途中なのだ。所々道の悪い場所を歩かされ、少しだけ足が痛んでしまう。きちんと靴を履いてくればよかった、と心中ため息をついた。
だんだんと人が少ない道に出てくれば、目の前のとしみつが急に止まった。
「ここ」
目の前にある少し古ぼけたベンチを指させば、同時に大きな音とともにあたりが赤く光った。
「わ、めちゃくちゃ綺麗に見えるやん」
「だろ？ここ、マジで穴場なわけよ」
「うん、すっごい綺麗」
いつの間にか離れた手を握り締め、夜空を見上げる。赤、青、緑と色とりどりの花が夜空に咲き誇り、そしてものの数秒で散って行く。
「ねぇ、としみつ。」
「ん？」
「来年も、みんなで東海オンエアやってけるかな」
「…当たり前だろ、お前も、俺らも。いれるに決まっとるげ」
そっか、そう言ってとしみつを見て微笑めば、火の花の音と同時に彼の口が微かに動いた。
なんて言ったかは分からなかったけれど、来年もみんなといれればいいな、なんて臭いことを考えた。
『俺は恋人として、お前と居たいけど』
そんな言葉だと知るのは、まだ先の話。
――――
在り来りが一番好きだったりします。
リクエスト、きちんと消化してるのでお待ちください…！！！動画見ながら書き起こしてます……ちゃんと……
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Sfela-すふぇら-(プロフ) - mai?あまっちさん» リクエストありがとうございます！お時間頂きますが必ず更新致しますので少々お待ちください〜！暖かいおっ言葉ありがとうございます！ (2018年8月7日 17時) (
レス) id: b5335ed803 (このIDを非表示/違反報告)
mai?あまっち(プロフ) - はじめまして！いつも見ています！！あの…リクなんですけど…YouTuber理解王のやつが読みたいですプリッとChannelも好きなので…遅くなってもいいのでお願いしますm(__)m (2018年8月4日 11時) (レス) id: fec9aded6d (このIDを非表示/違反報告)
: - 更新嬉しいです！頑張ってください* (2018年7月11日 0時) (レス) id: 2561c8f55b (このIDを非表示/違反報告)
Sfela-すふぇら-(プロフ) - ＊じゃっきー＊さん» 大変嬉しいお言葉ありがとうございます！ありがとうございます、今後も紫陽花の君を宜しくお願い致します…！ (2018年5月27日 14時) (レス) id: 29f5b6d481 (このIDを非表示/違反報告)
＊じゃっきー＊(プロフ) - 初めまして、いつも拝見させて頂いています。こんな素敵な作品を公開して下さって本当にありがとうございます！更新の無い日も通って遡って楽しんでおります。どうか無理をなさらず、楽しく更新して下さることを願っています。これからも応援しています！ (2018年5月26日 18時) (レス) id: 57c4a7bd3d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Sfela-すふぇら- | 作成日時：2018年5月16日 1時
