紫陽花の君 ページ11
ざあざあと音を立てて泣く空はどうにも機嫌が悪いらしく、ここ数日は雨ばかりだった。一昨日は運動公園へ行こうと思ったのにあいにくの雨、昨日も本当は少し遠出しようと思っていたのに雨、今日だって本当ならばみんなとBBQしようという話だったのに、この雨である。
梅雨入りしたということは、つまり、この天気が続くというわけで、運動もしずらければBBQなんて以ての外だ。あーあ、残念だ。
雨は嫌いじゃない、だけどなにかとやる気を吸い取られるから余り好きではない。
眼鏡を人差し指でくい、と上に上げ直し、隣の部屋にいるAの元へと足を運ぶ。扉の前につきノックを2回すれば、中からはい、という返事が。入っていいかと伝えれば空いてるよ、とだけ帰ってきた。
「今日、雨になっちゃったね」
「そうだね、結構BBQ楽しみだったのだけれど」
扉を開けると机に向かい合ったAと窓辺に飾ってある綺麗に咲き誇った紫陽花が目に入る。やはりここでも紫陽花か。
伏せ目がちに顔を落とし微笑んだ彼女はどこか淡い雰囲気を纏っていた。よっぽど楽しみだったのだろう。彼女はみんなが大好きで仕方が無いと言った感じだから。落胆している肩をそっと叩いて携帯を見せる。呼ぶか？という合図だ。
しかし彼女は何も言わずに微笑んだまま首を横に振った。珍しい、普段ならそうだね、よぼうか、なんて言って悪戯に笑い、メンバー全員に電話をかけ始めるというのに、今日はどうしたのだろうか。
「珍しいね、いいの？」
「うん、いいよ。今日は紫陽花がとても綺麗だからね」
窓辺に飾られてある紫陽花を見ながらそういった。
「紫陽花関係あるの？」
「ふふ、あるかないかで言ったら後者だろうね」
「じゃあどうして紫陽花を理由に使ったの…」
「いいじゃないか、こういう日があっても」
「まあ、確かにね」
クスクスと笑っていう彼女は、雨に濡れて嬉しそうにしている紫陽花のようで。青い色に溶け込んだ彼女の手をそっと取った。
冷たく冷えたその指先がふるふると浅く震えていて、ああ、放っては行けないと思い握りこんだ。
「ざわ、あのね」
「ん？」
「雨は、あまり好きじゃないんだ。」
「うん、そうだね」
「全てを、洗い流してしまいそうで、怖いんだ」
そういった彼女をそっと撫ぜた。
ーーー
最近サボり気味ですみません！！！！！！！！！！！！！！！許してください！！！！！！！！！！！！！！！
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Sfela-すふぇら-(プロフ) - mai?あまっちさん» リクエストありがとうございます！お時間頂きますが必ず更新致しますので少々お待ちください〜！暖かいおっ言葉ありがとうございます！ (2018年8月7日 17時) (
レス) id: b5335ed803 (このIDを非表示/違反報告)
mai?あまっち(プロフ) - はじめまして！いつも見ています！！あの…リクなんですけど…YouTuber理解王のやつが読みたいですプリッとChannelも好きなので…遅くなってもいいのでお願いしますm(__)m (2018年8月4日 11時) (レス) id: fec9aded6d (このIDを非表示/違反報告)
: - 更新嬉しいです！頑張ってください* (2018年7月11日 0時) (レス) id: 2561c8f55b (このIDを非表示/違反報告)
Sfela-すふぇら-(プロフ) - ＊じゃっきー＊さん» 大変嬉しいお言葉ありがとうございます！ありがとうございます、今後も紫陽花の君を宜しくお願い致します…！ (2018年5月27日 14時) (レス) id: 29f5b6d481 (このIDを非表示/違反報告)
＊じゃっきー＊(プロフ) - 初めまして、いつも拝見させて頂いています。こんな素敵な作品を公開して下さって本当にありがとうございます！更新の無い日も通って遡って楽しんでおります。どうか無理をなさらず、楽しく更新して下さることを願っています。これからも応援しています！ (2018年5月26日 18時) (レス) id: 57c4a7bd3d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Sfela-すふぇら- | 作成日時：2018年5月16日 1時
