桜の季節10[Final]

登坂side ページ17

『だからね！
広輝の笑顔には､
みぃーんなを笑顔に出来る力があるんだよ！』



広「こうきがわらえばってこと？」



『そうだよ！
広輝が笑ってれば､ママもパパも笑ってるでしょ？笑』



広「うんっ笑」



『泣きたい時は泣けばいい！
けど､泣いた後は笑顔で居なきゃね！笑』



広「うんっ!!笑」







俺はAが広輝に伝えたい事を…､


今しかないというように…､


伝えてるように見えて…､


胸が苦しくなった…､








それから…､


シンデレラ城の前で…､


3人で写真を撮ってもらい…､


マンションへと帰った…､






明日にはまたAが病院へ戻ってしまう…､





だから…､


3人でお風呂に入って…､


広輝を挟み､3人で眠った…､









､









､









､


あれから…､


俺は映画の番宣やLIVEのリハ…､


新曲のレコーディングなどで忙しくなり…､


Aも辛いながらも…､


治療を頑張ってくれてる…､






そして…､





桜が咲く季節になり…､



Aと広輝を連れて…､



Aは車椅子で､その膝に広輝が乗り…､



俺がその車椅子を押して…､



俺とAの思い出の場所へと行った…､









『また3人で来れたね！笑
あっ､4人だね！』








と､Aは大きくなってきたお腹を摩った…､








広「さぁちゃんもいっしょ！笑」



『だねぇー笑』








そう…､


お腹の子は女の子で…､


Aが…､




登坂 咲桜[さくら]

(花が咲いたような笑顔で人を癒し､
春の日差しのように温かな心を持った女の子)





になって欲しいと願いを込めて…


考えてくれた…








『来年はさぁちゃんも一緒に見ようね！』



臣「あぁ笑」



『おみ…ありがとう！笑』







Aはあの日から…､


やっと[臣]って呼んでくれるようになった…､







臣「来年も来ような！」



『うんっ笑』



広「おしゃしんとろう！」



『うんっ笑､撮ろう！』



臣「いい？」



『広輝！』



広「『いちたすいちはぁー？にぃ！笑』」







3人が笑顔の写真が撮れた…､







臣「なんだよそれ！笑」



『ふふっ笑
保育園で写真撮る時に言うんだって！ね？』



広「うんっ！」



『臣も､笑ってるじゃん！笑』



臣「そら､笑うわ！
いきなりでっけー声で言うから！笑」



『臣…好き！めっちゃくちゃ愛してるよ！笑』






と､俺が一目惚れした笑顔を向けてくれた…

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