桜の季節10[Final]

登坂side ページ1

Aの話を聞いて…､


ほんとバカだと思った…､



けど…､



Aはこういう奴なんだって…､


知ってるから…､


腹も立たない…､







『ほんとはっ…っ､』



臣「ん？」



『りゅうちゃんやっ…､
みんなにも､会いたいもんっ､』



臣「フｯ笑」








俺は隆二と目が合った…､



すると…､



隆二は優しく微笑み近付いて来た…､









臣「後ろ､見てみ？笑」



『えっ…』








Aは振り向き…､


涙を流した…








『りゅぅちゃん…っ､』



隆「一緒に頑張ろうって言ったのに､
頑張れないじゃん､面会謝絶なんかにしたらさ！」



『っ……ごめんなさいっ､』



隆「もう分かってくれたならい笑」








と､隆二はAの頭を優しくポンポンとした…､








臣「これだけはほんと嫉妬する､」



『えっ…汗』



隆「ははっ笑
これだけは､俺の特権だもんな！笑」



『りゅうちゃん…汗』



隆「違った？笑」



『へへっ…汗』







Aは苦笑いした…､







『合ってる…､』



隆「ほんと､可愛い笑」








と隆二はまたAの頭を優しくポンポンとして､


優しく微笑んだ…､








臣「ったく､素直に答えんな！」



『へへっ…ごめん笑』



臣「ほら､身体冷えてるから戻ろ？」



『うん､』







俺はAの車椅子を押し…､


隆二と3人で病室へ戻った…､






それから話をして…､


とりあえず面会謝絶はやめさせ…､


今の身体の事を聞いて…､


年明けたら…､


3日間だけ…､


連れて帰ることを…､


先生に許可を貰い…､


俺らは打ち合わせがあるから…､


Aに…夜､来ると約束して…､


隆二と事務所へ向かった…､








隆「Aちゃん､ほんと痩せてたね､」



臣「あぁ､あれはヤバいな…汗」



隆「薬､効いてんだよな？」



臣「今の所は進行してねぇし､
効いてるって先生言ってたけどな…､」







ほんと心配だし…､


スゲー不安になんだよな…､







Aの病気がほんとに治んのかって…､







治るって信じてんのに…､


たまに…､


最悪の事態を考えてしまう…､









そうなったら…､



俺は確実…､



生きて行けねぇ…､








A…､







俺を置いて逝くなんて…､



絶対に許さねぇからな…､

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