桜の季節2

登坂side ページ12

Aの言葉に…､


俺は気付いたら涙を流してた…､





『っ…ｯｯ､私もっ……会いたいな…っ､』




と座り込んだ､Aを美咲さんが抱きしめた…




美「A…」


『っ…みさきさんっ……ｯｯ､
これでっ…よかったのかなっ…？』


美「なんで？」


『私がっ……壊したのにっ…ｯｯ､
あんな偉そうな事言っちゃった…ｯｯ､』


美「………違うよ？」


『え？』


美「Aが家庭を壊したんじゃない！
元々壊れかけてたのよ！
それを修復しようとしなかったあの2人が悪い！」


『でもっ!!』


美「たくやは優しくしてくれるAに逃げた！
それも独身だと嘘ついて！」


『っ…ｯｯ､』


T「どういう事？汗」




TAKAHIROさんが美咲さんに聞けば…､

美咲さんは俺ら3人の方に視線をやり…､

Aを抱きしめたまま…､

ゆっくり口を開いた…､




美「奥さんはたくやの事を､
めっちゃくちゃ愛してた…､
けど､愛し過ぎて…嫉妬､束縛が酷くなって行ったのよ！」


T「え？汗」


美「仕事から帰って来たら､携帯はチェックされるし､GPS付けられてるから…たくやが何処に居るとか､ほんとに仕事なのかは全部分かる…､
たまに仕事の飲み会とかで､違う匂いがスーツに付いてると､そのスーツは捨てちゃうし！
まぁ､酷かった…」


隆「うわぁ…絶対耐えらんねぇ､」


臣「あぁ､」


美「だから､たくやもどんどん気が滅入ってきて､
1人で飲みに行って､散々飲んで帰る時に気分悪くなった時に…､A？」


『ん？』


美「助けたんでしょ？たくやを！」


『あぁ…私のアパートの前にしゃがみ込んでたから…､』


美「タイミングよね…汗」


T「精神的参って､飲み潰れて…､
優しく助けてもらったから…惚れた､」


美「そう！泊まらせたんでしょ？」


臣「はぁ？初対面なのにか？汗」




マジで､ありえねぇ…､




『だって…､家分かんないし…､
酔っ払ってるから答えないし…､
答えても帰らないの一点張りで…､
けど…､声掛けた以上は放置出来ないじゃん…､』


隆「まぁね…汗」


美「言ってたわ笑
何年ぶりかに､あんな優しくしてもらったって！
Aには感謝してるって！」


『……っ､』


美「ほんとに惚れてたんだよ！あいつは！
奥さん以上にね？」


『っ､』





Aは静かに涙を流した…､





美「でも､Aの中には…違う人が居るって､
気付いたから､ほんとの事を話したのよ？
妻子持ちだってさ！笑」

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