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第132話 2人だけのヒミツ ページ39

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寮へ向かう途中、私はあれこれ考えていた。さっきの船津さんのセリフを。

正直言って、私はその提案にかなり揺れ動いている。

「(だって––あまりにも…魅力的すぎる)」

だからなのか。妙な不安さえ感じていた。

タダほど、怖いものはない。



「あぁ、海。なんだ、ずっとそこにいたのか」

部屋にこもる海の姿を捉えた稜雅。対する海は、ぼんやりと窓辺を見ていた。

「…はい。お邪魔かと思いまして」

そう答えた海の声は、覇気がない。

「邪魔なんてことはないさー。…海も、あの場にいれば良かったのにー」

わざとらしく間延びした声で、そう言い放った稜雅。海は、稜雅に目を向けることができなかった。

「Aさまのこと…どこまでご存知なんですか…?」

絞ったような、小さな声が響く。稜雅は、腕を組みながら壁にもたれかかった。

「あぁ…。"彼女"が誕生したときから、ここへの入院まで全部だよ。
…海がAを女と最初から見抜いてたのも、試験結果の小細工も含めて、ね」

稜雅の方へ振り返る海。対する稜雅は、そんな海を見て口角を上げて微笑んだ。

「俺には分からないんだ。
なぜ、そんなに手の込んだことをして––
彼女をこの学院に入れたのか」

海はそのまま黙りこむ。

「…これがバレたら––
執事資格剥奪に加えて、この学院を永久に追い出されるだろう。

そんなことをした理由は分からないけど、流石の俺もかばいきれないよ」

一歩ずつ海に近づく稜雅。俯いてる海の視界に、しっかり磨かれ稜雅の靴が目に入った。

「…俺の計画の邪魔をしないと約束するなら––
この一件を全てもみ消すことができる。

好きな方を選べ、海。

自ら破滅するか…
俺の計画通りに従うか」

第133話 冷たい空気と何か→←第131話 婚約者候補は誰?



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桜月(プロフ) - うめこんぶさん» わわ!ご指摘ありがとうございます(;´Д`A 引き続き、良い小説が書けるよう頑張ります!よろしくお願いします!d( ̄  ̄) (2018年12月23日 1時) (レス) id: 3c689d561d (このIDを非表示/違反報告)
うめこんぶ(プロフ) - 更新ありがとうございます!126話と127話が抜けてると思いました。これからも楽しみにしています! (2018年12月23日 1時) (レス) id: 0ab6ffd78b (このIDを非表示/違反報告)
桜月(プロフ) - ぱにぱにこちゃんさん» コメントありがとうございます・:*+.\(( °ω° ))/.:+ ゆるゆるっとですが、更新しますのでぜひ!よろしくお願いいたします♪ (2018年12月1日 1時) (レス) id: 3c689d561d (このIDを非表示/違反報告)
ぱにぱにこちゃん(プロフ) - 更新待ってますっ! (2018年6月17日 7時) (レス) id: e09c37547f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:SORA | 作者ホームページ:https://twitter.com/SORA_39xx  
作成日時:2018年5月29日 19時

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